黒の組織【21】カチューシャ ページ21
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ザワザワと騒がしい音が壁越しになって伝わる
「はあ...緊張するな...」
肩を上下に揺らし、時が過ぎるのを待つ
「では、入ってきてくださーい!」
小さく息を吐いてドアに手をかける
ガラガラッとかなり大きめな音を立てる
するとざわめきが一斉に大きな音へと変形した
「こら!皆、静かにしなさい!!」
男の先生だがおどおどしていてなんだか頼りない
...こういう先生、嫌いなんだよね....
「こ、こら!先生が自己紹介をするぞ!」
前より大きい声で生徒に言うとかなり静かになった
「柏木Aです。歳は21歳です」
「せんせーって若いんだねー」
...よし、この子はすっごくえらい子だ。
「じゃあ、先生に質問ある人は手を挙げてください」
「はーい、はーい!!」
数々の声が響くなか、人一倍大きい声で私の気を引こうとする女生徒
そんなに知りたいことがあるのか?
思わずその作戦に乗ってしまった私
ま、単純な女生徒だからそんな重要なことじゃないか
「じゃーあ....そこのカチューシャした女の子」
しっかし珍しいな...茶髪でカチューシャなんて
私が学生のときはカチューシャNGだったのに
なぜかカチューシャで考えさせられる私であった
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作者名:音袮 | 作成日時:2013年9月24日 10時