愚図で泥棒で最低なので、今日も悪役を演じます

悪役　拾 ページ12

竈門炭治郎side

鬼雷さんからはかすかにうれしそうな匂いがした

こんなにも感情豊かな人だったのか、、、と思った

鬼雷さんは夕飯を作ると言って台所へ向かった

俺達は少し屋敷をきょろきょろとみていたが、ご飯が来ると勢いよく食べ始めた

「美味しいです！」

「うまっ！？」

「ほわほわ、、、」

口々に言うと、鬼雷さんはクスっと笑った

笑うと本当に美人だ

『ありがとう、、、あ、、、』

食事を終えると、鬼雷さんは刀を持って外に出た

気になった俺達は後をついていった

すると、ざくりと音がして、鬼雷さんが自分の黒髪を刀で不揃いに切っていた

それに善逸は大声をだした

「ええええ！？！？何切ってるんですか！？！？」

『！？我妻！？』

鬼雷さんは切った髪を燃やしていた

俺はそれを見て、少し悲しくなった

何故切ったのか理由を聞くと

『今日の任務でこの髪が邪魔になったし、、、

もうこの黒髪を綺麗だと言ってくれる人はどこにもいないから』

と、苦笑した

俺はその強い悲しい匂いに、柱の方々に前より強い怒りを抱いた

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