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ここで話は冒頭に戻る。思いのほかくっつかれているせいで、トイレに行こうにも行けない状態なのだ。ちょっとでも動けばAが起きかねない。それは流石に悪いじゃん。寝てるの起こすってさ。
と思ってどうにかホールドされた足は解いたのだが、抱き枕のように抱えられた腕が抜けない。
……いや、俺のこと好きすぎか。
「……こやぁ」
小「はい?」
「…………」
思わず反射的に返事しちまった。寝言か。
……もうここまできたら起こすか?そんな考えが頭をよぎる。
そのときだった。
「ぅん……」
小「あ、え、起きた?」
「……トイレ」
と、さっきまでの状態が嘘のようにスルっと腕を解いて部屋を出ていった。
……え??
小「自由人かよ……」
わかってはいたが。どうやら俺の彼女は寝ても覚めても一緒らしい。
しばらくしてAが部屋に戻ってくる。俺は入れ替わるようにトイレに向かおうとしたのだが。
「こや」
小「何?」
「……待ってるから。早く」
小「…………」
とだけ。なんならもう目は瞑っていた。
本当に自由すぎる。我儘な女は俺嫌いだったはずなんだけどな。
小「……お前より帰ってくんの早えよ」
言ってやりたいことはたくさんあったが、まあ明日でもいい。ただ一言そう言い残して、俺は部屋を出た。
日が沈んでいる今だけ、仕方なくこいつの言うことを聞いてやるとしよう。
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RiA(プロフ) - さささ。さん» わあぁありがとうございます〜!そう言っていただけると励みになります! (2019年4月10日 22時) (レス) id: 03fac5b4f8 (このIDを非表示/違反報告)
さささ。(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます〜!切ないお話も明るいお話もとても素敵です! これからも楽しみにしてます! (2019年4月10日 22時) (レス) id: 1d0b48d693 (このIDを非表示/違反報告)
RiA(プロフ) - りさん» こちらこそありがとうございます〜!ワガママなんてとんでもない!こちらこそ推しとか言いながら本数少なくて申し訳ないです… とりあえず次のお話はともやんで書かせていただきますね! (2019年4月6日 21時) (レス) id: 03fac5b4f8 (このIDを非表示/違反報告)
り - コメント失礼します…すごく好きなお話ばっかりで何度も読み返してしまう…!!ともやん推しなのに推し以外のお話もとっても素敵できゅんきゅんします。ありがとうございます…ともやんとのお話がもっと読みたいなぁだなんてワガママでしょうか…? (2019年4月6日 0時) (レス) id: 88a87d53f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RiA | 作成日時:2019年3月12日 18時