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愛してるとは言えないから - 小柳 ページ1

「……え、マジ?」

「マジマジ 笑
思い切って告白したら、『俺も好きだったんだ』って」


驚く俺の前で嬉々としてそう話すAは、本当に幸せそうな表情で。「よかったやん」と返した俺のその声は、果たしていつも通りだっただろうか。


「早速今度ドライブデート連れてってもらうんだ〜!」

「お前のことだから早々に寝落ちしてそうww」

「流石にない 笑」


幼馴染やってきてもう何年だ?幼稚園から一緒だから……17?やばいな普通に。
それだけ近くにいたのに……いや、だからか。それだけ近くにいたからこそ、俺はそれが当たり前だと思ってたんだ。


「こやにはいろいろ相談乗ってもらったよね。ほんとありがと」

「いいよ別にw」


本当は全然よくねえんだけどな。


「お前が俺に迷惑かけんのなんか今更だろ」

「ひっど 笑
そんな迷惑ばっかかけてないって!笑」

「よう言うわ!w」


ガキの頃から、俺がいないと何にも出来ない奴だったくせに。
……気がついたら、お前は俺なんかよりずっといい人になってた。
なあ、知りたくなかったよ。
こんなこと、今更。




「じゃ、また遊びに来るね」

「おん。気ぃつけて帰れよ」

「大丈夫!迎えに来てくれるから!」

「……あっそw」


笑いながら、シッシッと手であしらうジェスチャーをして、俺はAを見送った。
ドアを閉めてしまえば、もう何も取り繕う必要はない。俺はその場にズルズルとしゃがみこんだ。


「……こんな女々しい奴だったっけ、俺」


いつだったか、Aに「綺麗だね」と褒められた髪が、首元をくすぐる。
自惚れてた。口にしなくても、俺とお前は同じこと考えてんだって、俺の気持ちも、きっとお前は気づいてるって思ってた。


「自覚……したくなかったなぁ」


好きだよ、A。
俺、お前のこと、ちっせえ頃からずっと、
ずっと好きだった。




俺がちゃんと「好きだ」って言ってれば、お前は答えてくれたんかな。
気づくのが遅すぎた俺を見て、お前は何て言うんだろう。


「……A」


小さく呼びかけた声は、少しだけ空気を震わせた。

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RiA(プロフ) - さささ。さん» わあぁありがとうございます〜!そう言っていただけると励みになります! (2019年4月10日 22時) (レス) id: 03fac5b4f8 (このIDを非表示/違反報告)
さささ。(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます〜!切ないお話も明るいお話もとても素敵です! これからも楽しみにしてます! (2019年4月10日 22時) (レス) id: 1d0b48d693 (このIDを非表示/違反報告)
RiA(プロフ) - りさん» こちらこそありがとうございます〜!ワガママなんてとんでもない!こちらこそ推しとか言いながら本数少なくて申し訳ないです… とりあえず次のお話はともやんで書かせていただきますね! (2019年4月6日 21時) (レス) id: 03fac5b4f8 (このIDを非表示/違反報告)
- コメント失礼します…すごく好きなお話ばっかりで何度も読み返してしまう…!!ともやん推しなのに推し以外のお話もとっても素敵できゅんきゅんします。ありがとうございます…ともやんとのお話がもっと読みたいなぁだなんてワガママでしょうか…? (2019年4月6日 0時) (レス) id: 88a87d53f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RiA | 作成日時:2019年3月12日 18時

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