【歌い手】たんぺんしゅう

電話と海と私*あほの坂田。 ページ41

ディアン/月懸 零様リクエスト


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英語が苦手な君。
そこに漬け込んで今日もふたりきり。

君が大好きだから
このワガママにどうか____________









「坂田くん！おはよ」




「Aせんせー！おはよ！！」




ドアを開けるとすぐに飛び出してきた彼。
目をキラキラさせてぶんぶんふったしっぽがみえる可愛い。

夏休み。
家庭教師の私は毎日教え子の坂田くん家に通っている。
ただ、どうやってもテストでいい点をとる事はなくてかれこれ１年くらいの付き合いになる。

ラッキー、って思っちゃったり。





「えいご！英語教えて？」




「英語ー？昨日もやったじゃん」




「Aせんせーの発音好きなんよね〜」





にこにこにこにこ。
お話ししながら二階にある坂田くんの部屋へ。

勉強する気満々だったのか机の上にはもう教科書が置いてあった。
壁には『赤点回避！！』の紙。
いい点とってほしいけど離れたくないな、なんて。




「海の英語ってなんやったっけ、」




「海？海はseaだよ」




「しー？しーかぁ」




ふむふむ、なんて言いながらプリントに書き込む姿が可愛くて。
少し舌足らずな発音も丸まった背中も全部全部愛しい。

まさか、年下に恋するなんて。
アラサー間近のおばさんに好かれたって坂田くんが迷惑するだけなのに。





「好き…？好きはらいく…？あ、らぶ？」





「likeとloveは違うよ
　 人間関係でいう友達として好きのlikeと恋愛感情で好きのlove」






「じゃあせんせーは俺のことどう思ってる？like？love？」

あほ→←＊

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