＊ ページ12
あの二人はいつも一緒で。
きっと俺が入る隙間なんてなかった。
一瞬でも勘違いしてしまった俺が、
「さかたくん！いっしょにあそぼ」
転校してきて明るく振る舞ってみてもいつもいつも空回り。
望まなくとも一人でいるしかなかった小学2年生の夏。
なぜか彼女は俺の家を知っててドアを開けると本当にひまわりのような眩い笑顔を見せるAがいた。
「え、ぼくと？」
「うん！あ、せんらもいるけど」
その言葉とともにAの後ろからひょいっと顔を覗かせるセンラ。
ずっと一人でいた俺のことを心配してたらしくセンラは顔を赤くさせて“はやく、”なんて急かした。
もちろん断る理由なんてなくて
初めて友達に誘われた嬉しさで涙目になりながら精一杯頭を縦にふって
「ありがとう！！」
君に初めて恋をした夏。
世界が色づいて見えた。
学校にいるクラスメイトなんてどうでもよくてAが俺に向かって笑ってくれるだけで1日が楽しくなった。
そうやってずっとAを見てるからこそ、
はやく気づいてしまったんだ。
「今日はセンラ休みだったね」
「昨日なんか調子悪そうやったしなぁ」
「………センラ、」
そのときのAの表情はまさに恋する乙女の顔で。
授業にすら集中できていなかったところを見てしまった俺は、
そうやってずっと心奥底に嫉妬心を燻ったままあの出来事が起きた。
「俺にせぇへん？」
センラが女の子とキスをした。
その事実だけでこんなにも彼女を動かすことができる。
それに、もう耐えきれなかった
「…っ、ごめん」
かっこよく言ってみても所詮は嫉妬心から。
あっけなくフラれてもう一人の坂田が嘲笑う。
「でもさかたんのことは好きだから」
“嫌いにならないで……”
小さくすがるように震えた彼女にそんなことを言われて。
シャツを緩くつかむ華奢な手を見てなんだかよく分からない感情を覚えた。
あぁ、これでよかったのかもな
報われなくても愛されなくても振り向いてくれなくても
Aは俺の一番の友達だから。
きっとずっと好きなんだろうけど、
そばで見守ることができるならそれでも_________
終わり
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るぅぅ(プロフ) - 柑さん» え〜〜〜！！ほんとですか！嬉しすぎます〜( ；∀；)良ければ別の作品でもコメントしてやってください( (2018年7月29日 11時) (
レス) id: 0dc51c2ee5 (このIDを非表示/違反報告)
柑 - うわあぁこのお話好きです！他の作品も見ました！頑張ってください！ (2018年7月29日 10時) (レス) id: 86dc29360a (このIDを非表示/違反報告)
るぅぅ(プロフ) - どっかの旅人さん» 待ってwwwwwwwwほんとに来てくれたやんwwwwwwwwwお褒めの言葉ありがとうございます〜！！是非他の作品もお読みください(圧 (2018年7月14日 12時) (レス) id: b7edd1a5c9 (このIDを非表示/違反報告)
どっかの旅人 - すごくおもしろかったです！！歌い手さん？の名前なのかな？そこのところ詳しくはわからないけど読んでいくうちに世界観に引き込まれていき、次はどうなる？次はどうなる？と気になってどんどん読み進めていっちゃいました！ｗこれからも頑張ってください！ (2018年7月14日 3時) (レス) id: 6a47917ae5 (このIDを非表示/違反報告)
るぅぅ(プロフ) - ぴぁさん» わーーありがとうございます！！！そんなこと言っていただけるなんて…感激です。気が向いたときにちびちび更新すると思うんでよろしくお願いします◎ (2018年7月10日 19時) (レス) id: b7edd1a5c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るぅぅ | 作成日時：2018年7月7日 22時
