【歌い手】うたう。【小説】

よんじゅうさん ページ47

気を取り直して、今からデートです。

『あ、まふくん』
「何？」
『今日、あまちゅとともちゃんのアルバム発売日だよ！』
「あーそういえば！」
『買いに行こうよ』
「…Aちゃん、この間貰ったって言ってた気が…」
『貰った』
「ですよね」

でも、売り上げに貢献したいじゃん！と私が言うと、まふくんは苦笑いして私を見つめた。

『ほら、行くよ！』

私はそう言ってまふくんをCDショップに引っ張った。

「あ、この曲…」
『ともちゃんだ！すごいや…』
「Aちゃん、二人のCD売り切れ寸前だよ！」
『よし、まふくん買うよ！』
「そうだね！」
「あれ、A？」

後ろからのんびりとした優しい声が聞こえた。

『あ、』
「久しぶり」
『うわあああともちゃん久しぶりいいいい』

私はともちゃんに飛び付くと、ともちゃんはぐへっ、というよくわからない声をあげた。ごめん痛いよねともちゃん。

「あのさ、A」
『なーに？』
「彼氏さん？」
『そうだよ！』
「え、あの、まふまふです！」
「どうも、少年Tです。あ、彼氏いるのは天月くんから聞いてたんだけどね」
『あまちゅ何してんの』
「天月くんに昔から色々相談されてたの！」
『あ、はい』
「だから、全部知ってるよ」

そう言うともちゃんの目は、私の気持ちもすべて見透かされている気がして、私は目を逸らした。

「あ、CD買ってくれるの？」
『うん！』
「まふまふくんもありがとね。これからも色々と頑張って！」
「はい！これからも応援してます！」
「じゃあ、ばいばい」
『またね、ともちゃん！』









.
もうCD最高でした。
ちなみにこの小説は終わっても番外がいっぱい更新されます。
終わったら天月くんの長編書く予定です。

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