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何が起きたかわからない私の隣でガタガタと音が聞こえる。
机を見ると私の机が大きくなった。
…実際には机が大きくなった訳ではなく、机同士をくっつけたから大きく見えただけだ。
私のすぐ右隣にある机。
「それじゃあ教えてもらうね！」
にっこり笑った福田佑亮。
教えるって言っても授業中。
普通だったら簡単にこうやるんだよ、と教えてあげて終わりじゃないの？
雰囲気的にこれから出てくる問題全部教えてもらう！と言っているような感じなんですけれど。
先生もさすがにそこまでする必要ない、というと思った。…のに。
「んじゃー、福田が答えられなかった問題を…吉野が解いてみ」
「…なんとなくそうくると思ってたわ」
…こちらの事なんて気にもとめずに授業に入っていった。
え、嘘でしょ？
この状況で何も言わないの？
まさに開いた口が閉まらない。
ガン見していたからなのか途中で先生と目が合い、手を合わせて よろしく頼む！ と言われているように感じた。
嘘でしょ…
「Aちゃん、お願いしまーす」
いつの間にか私の隣に座った福田佑亮がニコニコ笑いながら私に頭を下げた。
…君は知らないだろう。
君の背中にいる女子の目線がかなり怖いことを。
結局私は福田佑亮にいまの授業の内容を教えることになったのは言うまでもない。
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作者名：たろたろ。 | 作成日時：2016年7月19日 19時
