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眉間にしわを寄せてうーん、と考え込んでいる姿を少し眺めた後、隣のことなんて無視をして自分が進めていた問題を解く。
「Aちゃん、教えて？」
『やだ』
「即答！？」
『…うるさい、黙ってて』
視線がこっちに集まるから話さないでほしい。
地味に刺さる女子の視線を浴びながら福田佑亮のことをガン無視してノートをとり続ける。
そんな私のことをお構いなしにえ〜、わかんないよ〜と情けない声を出す福田佑亮。
さっきよりも声のボリュームは小さくなったから自覚したのだろう。
それをいいことに聞こえていないそぶりで先生の話す声に耳を傾けた。
「……じゃあこの問題、…福田！」
「えぇ！？俺解けないよ！」
「それじゃあ…A、福田に教えてやってくれ」
『はっ！？』
解いていた問題の計算を止めて前を見た。
思わず変な声が出た私の方に一気に目線が集まった。
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作者名：たろたろ。 | 作成日時：2016年7月19日 19時
