無気力少女とゆーすけくん。 (ページ31)

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私はそのまままっすぐ自分の席へと向かった。

「…ほんとサイテー」

「挨拶ぐらい返したら？」

ヒソヒソと女子の声が聞こえる。

…昨日私を呼び出した女子の集団だった。

うるさいなぁ。

佑亮くんの隣か私の席。

私はリュックを机の上におろして、息を吸った。

『……おはよ』

椅子に座っていた佑亮くんは嬉しそうに笑って、もう一度おはよ！と元気よく返してくれた。

その笑顔にホッとする。

よかった。

ちゃんと言えた。

「…Aさんが挨拶返すなんて」

「そんなに驚くことかな？」

「驚くだろ！だって無表情だしいつも佑亮のこと無視してるのに、急に…」

「えへへー、いいでしょ！」

「それに、…笑ったよな？」

イヤフォンをつけてリュックに入っている教科書やノートを出していた私は周りがザワザワと私の話をしていることに気がつかなかった。

＊