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……なんでこんなことになっているんだろう。
屋上にある日陰。
壁に背中をつけてお弁当を食べているのは……
私と福田佑亮。
隣をチラリと見ると、購買のパンを口をモグモグさせてニコニコしながら食べていた。
「おいしい〜」
なんだかすごく違和感がある。
普段私は1人でご飯を食べるから。
一緒に食べようと言う友達もいなければ、話す友達すらいない。
まぁ自分がそうしているんだけれど。
こうして福田佑亮だけを見ているわけにもいかないので、私もお弁当を開いて食べることにした。
「ねね、ずっと気になってたんだけどさ、お弁当自分で作ってるの？」
『そーだよ』
「わぁ！すごいね！俺なんて料理とか全然しないからそういうの作れないよ〜」
『作れなそうだもん』
「えへ、バレてたか。…でもね！１つだけ作れるよ！」
『……？』
「カップラーメン！」
予想外の答えが出てきておもわず吹き出した。
目はキラキラ輝いていて自信に満ち溢れている福田佑亮。
それも冗談とかではなく本気で言ったんだということが表情でわかる。
そこはせめて卵焼きとか言おうよ…
「…やっと笑ってくれたね」
『え？』
隣をみると今までに見たことのないような優しい表情で笑っている福田佑亮。
なんていうか、いつもはニカッていう感じだけれど、今は微笑んでいるような…そんな表情だった。
…そういえば、学校でこんなに笑ったのいつぶりだろう。
自分でもさっき笑っていたということに今気がついた。
話すような友人は学校ではいない。
…拓弥とも学校では話さないから。
＊
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作者名：たろたろ。 | 作成日時：2016年7月19日 19時
