無気力少女とゆーすけくん。 (ページ13)

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今日は…ちょっと遠めのスーパーだから大変だな。

何が安いか一通り目を通してよし、と気合いをいれた。

「それってさ、スマイルスーパーのチラシだよね？」

『！』

いつの間にいたのか、真後ろから私が持っていたチラシを眺めていたのは、福田佑亮だった。

「俺もよくこのスーパー行くんだよね！安くない？」

『ま、まぁ…』

…この人には驚かされっぱなしな気がする。

そしてこの人のペースに飲まれやすい。

まともな返事をせずに曖昧な返しをしても福田佑亮は私に話しかけてくる。

ぽんぽんと言葉が出てくる彼は本当に不思議な人だ。

「俺ね、ここのコロッケ好きなの！もし行ったら買ってみて！すごくオススメだから！」

『……』

「絶対だよ！」

「佑亮！部活始まるぞ！」

福田佑亮が私に念を押した時、誰かが福田佑亮を呼んだ。

福田佑亮と同じ部活の人らしく、部活4時からなのにダラダラすんなっ！と言っていた。

本人は部活のことなんて頭から抜けていたらしく、ハッとした顔をしてやばいやばい！と急いで用意をし始めた。

スクールバッグを片手に持ち、ドアの方へ走っていく。

「Aちゃん！また明日ー！」

焦りながら用意をしていたのに、最後に彼は爽やかな笑顔を私に向けて風のように去っていった。

…明日、土曜日なんだけど。

＊