Sing For You (ページ9)

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学園祭も終盤に差し掛かり
ようやく僕たち軽音部のステージが
始まろうとしている。

ステージの上から客席をみてみると
最前列でブンブンと手を振るAと
その横で優しく微笑みながら
小さく手を振るルハンの姿が見えた。

最初は軽音部全体のステージ

次にチャニョル→ベッキョン→イーシン→ジョンデ→僕の順番で個人ステージみせる。

今はベッキョンがステージに出ていて
Aは

『べっちゃーーーーん』

なんて叫びながら
楽しそうにステージを見ていた。

時折ルハンがAに耳打ちをして
Aはルハンの肩を
コツンと叩きながら
幸せそうに笑い合っていた。

切ない気持ちになるのも
今日で最後にしよう。

今日で終わりだ。

僕はAのお兄ちゃんなんだ。

Aとルハンを見ているうちに
もうジョンデのステージになっていて

次は僕。

緊張やらなんやらで
僕の心臓はドクドクいっていた。

すると突然
誰かに肩を叩かれる。

CY『ヒョン』

チャニョルだった。

CY『誰に向かって歌うのか
わからないけど
ヒョンなら大丈夫！！！
ヒョンかっこいいし！！！！
ヒョン以上のイケメンなんて
そこそこいないよ！！！
自信持って！！告白ファイティン！！！』

チャニョルはまったく的外れなアドバイスをして
ハッピーウイルスを撒き散らしながら
奥に消えていった。

無理なんだよチャニョル。

でもありがとう。

僕は使い古したギターをつかんで
ステージへと向かった。

ちょうど目の前には
Aとルハンがいた。

Aもルハンも目がキラキラ輝いていて
カップルはやっぱ似るもんなんだな。

って自分で思って自分で傷つく。

そんなのも今日で最後だね。

ルハンごめん

この歌は君の大事な子に
捧げる歌なんだ。

ごめんね。

BK『それでは聴いてください！！
キム・ミンソクでSing For You』