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好きが17% ページ17

私は莉子くんに手を繋いでもらいながら、数歩しか歩かない寝る部屋に連れてかれた。

「A、疲れたでしょ?」

「……そんなことないよ?」

「ううん、目がとろんってしてる。寝かせてあげるからおいで?」

私と彼の身長は変わらない。けど、今この瞬間だけは彼の方がいろいろと上みたいだ。

私は彼の布団に入れられた。私は彼の今は膨らんでいない胸元に顔を埋めた。

彼の心臓の音が聴こえる。私より少し早い。

背中をとんとん叩いてくれる彼は私を安眠へと誘うものにはちょうどいいものだ。














































































「A〜?」

「ん……?」

「俺の心臓の音聞こえる?」

「うん……私と同じぐらい……」

「バレてたね、やっぱ」

「そんな緊張してるの?」

「告白してくれたあの日よりは緊張してないけどね」

「そっか……」

高校3年生の卒業式の日。

私は彼を校舎裏に呼び出した。私の親たちと彼の親たちがちょうど話してる時。

ここしか言う時はないって。

懐かしいな。

「あの時のAすごいかっこよかったな。」

「でも、本当は気持ちだけ伝えようって思ってただけだったんだよ?」

「こんな未来、来ないと思ってた?」

「うん。だって、言ってたじゃん。「私には初恋の先輩がいた」って」

「中学の話もしてたな。でも、俺付き合う前とか嫉妬みたいなのしてたんだよ?」

「嘘だ〜」

昔話をする私たち。きっと今日はオールだね。

「文化祭の日とか髪の毛アレンジしてたでしょ?」

「もしかして、3年生のとき?」

「2年生の時は部活でしか話してなかったもんね」

「1年と3年は同じクラスだったもんね」

「3年生の文化祭の日、泣きながら登校してたじゃん?」

「前日の日に話してくれたね」

何も出来ない自分に悔しくてって泣いてたもんね。

莉子くんが、考えてくれた脚本では私はヒロインだった。でも、それは全部やめになって私はいつも通り演出側に行かされた。

顧問の先生に言われた時、私は家で泣いた。

3年間、ずっと表舞台に立ったことない。やっと立てると思った舞台。しかも、好きになった子が、書いてくれた台本でその子は主役。私はヒロイン。こんな嬉しいことは無いと思ってた。

私は莉子くんを顧問の劇で主役をとるよりやめさせた方が懸命だと思った。本当は私も彼と辞める予定だったが、「今君がここで辞めたら彼は悲しむよね」と顧問に言われてやめられなかった。

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瑠李(プロフ) - さとちゃんがさとちやんになっていますよ笑 (2020年1月3日 1時) (レス) id: c293b9e325 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - お気に入りにして何度も繰り返して読んでいます。更新されまた最初から最後まで楽しく読みました。更新待ってます。頑張ってください。応援してます (2019年12月18日 8時) (レス) id: c293b9e325 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - 続きが読みたいです。更新待ってます。頑張ってください (2019年12月13日 10時) (レス) id: c293b9e325 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - 今回のめちゃ良かったです!夢主ちゃんがすとぷりメンバーを褒める?所!ころちゃんとかかわいすぎ! (2019年12月3日 7時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
波音(プロフ) - 46さん» すとぷりだけ!ってのもなんかなと思ってしまいまして笑 (2019年10月23日 21時) (レス) id: 118da8f0e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:波音 | 作成日時:2019年10月19日 16時

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