余命半年の恋。 (ページ3)

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俺がいるよページ3

sakata.side

坂「.....Aっ！？Aっ！！！」

読んでも返事がない。

坂「...とりあえず、先生呼ばんと」

ナースコールを片手に、Aを揺する。

坂「...大丈夫か...？」

先「どうなさいましたか！？」

坂「あっ、先生！Aが...」

A...。

俺が来るときはずっと寝てるよな...。

なんでや...。

坂「...なぁ、A」

怖い。

いつかこの目が本当に開かなくなっちゃうんじゃないかって。

それから、俺は診察室に呼ばれ、Aのことについて色々聞いた。

先「薬による一次的な発作ですね。多分、あと20分もすれば、治ると思いますが...」

坂「....」

それから病室に戻って、Aのベットの横に座る。

俺とAは幼馴染。

俺のほうが年上だから、本当の妹のように思ってきた。

でも、ずっと心臓の病気で、俺が高校に上がると同時に

Aは環境の良い田舎に引っ越していった。

それから、俺は歌い手になって、頑張って仕事して
　

Aが高校生になるときに、久しぶりに会いに来た。

7年ぶりの再会やった。

最初、俺を見たとき、あいつはさほど驚きはしなかった。

あほの坂田じゃん、本物だー、なんて、笑いながら歓迎してくれた。

でもちゃんと、久しぶり光くんって言ってくれた。

やっぱ、あいつらしい。

坂「....ふっ」

思い出すと笑ってしまう。

坂「.....」

なぁ、A。

お前は俺のこと、ちゃんとみてくれてるの？

忙しくて3週間に2回くらいしか来れへんけど

それでも、俺のこと、まだ覚えててくれてるん？

坂「なぁ、A...」

貴「...んー....だれ..か」

つらそうな横顔。

俺がいるよ。

言えたらええのに。

ずっとそばにいることができないから。

無責任なことなんて言えないから。

いつかお前も俺も、もっと大人になったら。

いつか絶対伝えるから。

やから、それまでは

いかんとってな....。