【シャドウサイド】宵闇に咲く、梅の花【※一話だけ】 (ページ19)

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宵闇　1－18 ページ19

ケースケ「ケンちゃんは彼奴らをやっつける為に、戻って来たんだよね?」

ケン「まあな。でもちょっと出しゃばり過ぎたみたいだ。ケーちゃん達の方が俺よりずっと強そうだし」

ケンちゃんは言いながら、ケースケの後ろにいるナツメ達を見る。

ケースケ「あ、いやいや…姉ちゃん達はいろいろと反則だから!」

ナツメ「誰が反則よ!」

ケン「ケーちゃんも、強くなったな。」

ケースケ「…これは…ケンちゃんにもらった強さだよ。全部…全部…ケンちゃんのおかげなんだ」

肩が震え、声も震える。

それは、大切な亡き友達の約束を守ることが出来たから涙が出ているからだ。

ケンちゃんはそれを、見守るように笑みをする。

ケースケ「…俺…俺！ケンちゃんがいなくなってからも、一度も降参は言わなかったよ！」

泣いていながらも、笑顔で言いたいことを言ったケースケ。

たとえ友達がいなくなっても、ケースケはケンちゃんとの約束を絶対に裏切らなかった。

ケン「…そっか。なら、もう安心だな！…そろそろ行かなきゃ。

さよなら、ケーちゃん。男は勇気だ！」

青白く光ながら、二人で一つの亡霊番長とケンちゃんは、ケースケの前に拳を突き出す。

ケースケ「男は…勇気だ！」

最後に、ケンちゃんと拳を突き出し合うと、亡霊番長とケンちゃんは足先から頭まで消えてしまった

ケースケ「さよなら…、ケンちゃん。」

ケンちゃんが頭まで消えていくと、一つのアークが現れた。

これは亡霊番長のアーク、正式的にともだち妖怪を公認した証なのだろう。

アークがケースケの前まで移動する。

まるで、ケースケが持つべきアークだとでも言うかのように。

ケースケ「これは…？」

アキノリ「アークは妖怪と人間の心が通じ合った時に出るんだ。それは、ケースケ…お前のアークだ」

ケースケ「俺の…、アーク。」

他の妖怪達とは変わらないアークだが、

ケースケからしたら、一番の宝物なのだろう。