【H×H】宝石の涙を流す (ページ6)

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金剛　1ー5 ページ6

30分が経った頃、Aは疲労もなく余裕で走り、キルアは相変わらずスケボーで移動する。

丁度、手前にいた同じ年くらいの男の子のいる前まで走っていると、男がキルアに叱責する

「おいコラ、ガキ！テメェ汚えぞ。そりゃあ反則じゃねえかよ！」

「ねえ君、誰？」

スーツ姿の男は、キルアが一次試験でスケボーを使っているのを反則だと思い、叱っている。

そして先程手前にいた男の子は、年齢と名前を知ろうとしている。

だが、キルア本人は涼し気な顔で不思議そうに見ているだけだった。

キルア「これのどこが反則だ？」

「これは持久力のテストだぞ。その証拠に、隣の同年代くらいのお嬢ちゃんはしっかり走ってるんじゃないか。」

男はキルアの隣で走っているAを差した。

だが、男の子は違うと断念していた。

「違うよ。試験官は着いてこいって、言っただけだもんね。」

「ゴン、テメェどっちの味方だよ！」

男の子の名前はどうやら『ゴン』のようだ。

「怒鳴るな、体力を消耗するぞ。何よりまず煩い、テストは原則として持ち込み自由なのだよ」

今度は、ゴンの左隣を走っている金髪の男性が、理由を述べた。

だがAは此処である疑問を抱く。

A「(あの金髪の人、男性？いや女性？)」

顔立ちが中性的なので、男なのか女性なのかはっきり分からなかった。

それは、また別の機会に知ればいいだけ。

彼らの後ろ側に走っていた、最初に出会った男、トンパが分からないことはあるかとキルアに尋ねる。

だが、彼の顔が一瞬で真っ青になる。

何故なら、トンパを見つめるキルアの目は鋭く、敵に威嚇しているかのような目だった。

試験前にAに下剤入りのジュースを渡したことなどに、根に持っているのだろうか。

すると、今度はゴンのペースに合わせてスケボーのスピードを落とす。

暫く見つめていると、ゴンが名前と年齢を言った。

ゴンと自分が同年齢だということを知ると、キルアはスケボーから足を離した。

A「(あ、降りた。)」

ゴン「あれ、もう乗らないの？」

キルア「やっぱ俺も走ろー」

そのままスケボーを片手に持ち、皆と同様に走り始める。

ゴンはAにも話しかけた。

ゴン「ねえ、隣にいる君は？俺はゴン、12歳だよ。」

A「A＝アクアマリン、14歳。」

ゴン「へー俺達と二つ年上なんだ！」