【H×H】宝石の涙を流す (ページ31)

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金剛　1ー30 ページ31

キルア「小エビのカクテル、マスのマリネと辛子ソース和えとライス。『寿司』のブルゴーニュ風。」

これが寿司じゃなく、魚を使った料理ならば美味しそうなのだが

メンチは額に十字を現し、痺れを切らす。

メンチ「気色悪いわーーーーーッッッッッッ！！！！！！」

ブチギレた彼女は、また一口も口に運ばず放り投げる。

代わりに、ブハラが放り投げだされた料理を口いっぱいに頬張った。

彼は、ちぇと軽く舌打ちして興味なさげに厨房へと戻っていく。

キルアが使う厨房は、丁度ゴンとAの隣だったのですぐに話ができる。

A「お、お疲れ様。」

キルア「おう、でもあれ自信作だったのにな。」

A「私個人の考えだけど、寿司としてじゃなくて見たら美味しそうだと思ったよ。」

キルア「まあ、俺も料理は出来なくはないからな。てか、お前のは？」

彼が不思議そうに、彼女が調理している様子を見ている。

なぜなら、魚の身を取り出し、酢と米を混ぜたシャリを作っているからだ。

A「握り寿司って簡単そうで、結構作るの難しいよ。」

キルア「へえ、寿司ってそんな感じなんだな。てか見ろよ、なんかあっちは寿司の作り方で揉めてる。」

キルアが指差した方向には、寿司を知っているであろうハンゾーとメンチが揉めているみたいだった。

彼女の見解だと、形は良いのだが美味しく出来てないのらしい。

ハンゾー「握り寿司ってのは飯を一口サイズの長方形に握って、その上にわさびと魚の切り身を乗せるだけのお手軽料理だろうが！こんなもん誰が作っても、味に大差ねーべ！？」

A「(なんで大声でカミングアウトしたの、あの人…;)」

ハンゾーが大声で握り寿司の作り方を言ったことで、他の受験者達も理解し始めている。

メンチ「お手軽…こんなもん…味に大差ない……？？」

メンチは怒りが抑えられないような、低く震えた声色に変化する。

すると、メンチは鬼の形相となりハンゾーの胸ぐらを掴んだ。

メンチ「ざけんな、テメェ！寿司をまともに握れるには10年修行が必要だって言われてんだよ！貴様ら素人がいくら上手く作れたって、天と地ほど味が違うんだよ！ボゲェェ！！！」

ハンゾー「じゃあ、そんなもんテスト科目にすんなよ！？」

メンチ「うっせーな、文句あんのか？？え？え？。」

彼女のあの怒る様子じゃあ、自然と静まるのは時間がかかる。

それをしっているのか、ブハラは面倒くさそうに頭抱えていた。