金剛 1ー19 ページ20
『グッ…!、く…るしッッ…!』
『嫌っ!【師匠】っ!やめてえええ!!!』
『うるせぇな…。おいガキ、良いこと教えてやるよ。俺みたいに歪んでいながらも愛している奴を裏切ったこの黒魔女はな、拷問ソムリエの俺に魔女裁判を受けられて当然のことをしたんだよ。
分かったら、とっとと此処から逃げるんだな!それが嫌なら、今此処でテメェを徐々に苦しませて、殺してやるよ!!!』
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ヒソカ「おや……。」
彼女はとんでもない速さで追いつき、一瞬でヒソカの腕を掴んでいた。
今にでも折るような、強い握力で。
Aの顔は、酷く恐ろしかった。
いつもの、宝石の様な美しい水色の瞳ではなく
悲しみや怒り、底のない海の様な、青色になった。
目付きも鋭く、さっきまで怯えていた目は、ヒソカに対する鋭い目に変わっている。
A「…ヒソカさん、いい加減もうやめてください。私は、【師匠】を殺した奴、嘘をつく奴が嫌いです。…でも今の私は、ゴン達に手を出す人がもっと嫌いです。
ゴンを放してください、そうでなければ私がヒソカさんを殺します。」
ゴン「(Aっ…?今までの雰囲気が全然違う…、俺の知っているAじゃない…)」
ゴンは、彼女の変わりように若干怯えていた。
でも、彼は彼女を信じている。
本当は殺すだなんて違う、これはヒソカに対する警告だっていうことを。
ヒソカ「…うん、合格だ。」
ゴン「えっ?」
ヒソカは一度、Aと顔を見合わすと、ニコリと笑いゴンを放した。
ヒソカ「おやおや、戻ってきちゃったのかい?素晴らしいね、やはり持つべきものは仲間って訳か。」
Aは半分正気を取り戻し、後ろを向くと二本の木刀を持ったクラピカを見つけた。
すると、ヒソカのポケットから携帯の着信音が鳴り響く。
電話を軽く済ませると、彼は気絶したレオリオを担ぐ。
ゴン「レオリオ!」
ヒソカ「大丈夫、殺してないよ。彼も合格だから。」
ゴン「どういうこと?レオリオを返して!」
ヒソカ「返して欲しかったら、着いておいで。」
レオリオを担いだヒソカは、そのまま深い霧の向こうへと消えてしまった。
緊張が解れ、ぺたんと膝を着くゴン。
A「ゴン…、大丈夫?」
ゴンは上を見上げると、いつの間にか元の瞳の色に戻ったAが心配そうにゴンを見つめている。
クラピカも、ゴンの安否の確認のため、二人の所へ走ってくる。
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詠深ラルカ(プロフ) - 夢主ちゃんの設定がすごく好きです!更新楽しみにしてます! (8月30日 20時) (レス) id: 092754fdcc (このIDを非表示/違反報告)
日依(プロフ) - 誤字があったんですね、ごめんなさい!(再コメント) (8月15日 19時) (レス) id: 08b2d47db3 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 日本語が所々おかしいです (8月11日 13時) (レス) @page8 id: d3f0b9640f (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑。(プロフ) - 日依さん» 理解してもらえて嬉しいです。 (8月4日 11時) (レス) id: c9d3637369 (このIDを非表示/違反報告)
日依(プロフ) - 了解です! (8月4日 11時) (レス) id: 08b2d47db3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日依 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=sorairokopikku2
作成日時:2023年6月19日 18時