【H×H】宝石の涙を流す (ページ19)

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金剛　1ー18 ページ19

レオリオはスーツを腰巻き、上半身半裸の状態で長い棒を持っている。

ヒソカ「おや…、諦めたのかい？」

レオリオ「なに…その逆よ…。こちとらやられっぱなしで我慢出来るほど人間できちゃいねえんだよ！」

A「レオリオさん！？」

レオリオは、棒を振り回しヒソカに攻撃を仕掛ける。

クラピカや他に逃げた受験者も、彼が逃げないことに気づいたみたいだ。

レオリオ「Aちゃんを誘拐すんじゃねえ！でりゃああああああああ！！」

一気に棒を振り回した途端、ヒソカは上に躱した。

大きくジャンプすると、たったの一瞬で棒が細かく切り刻まれる。

直ぐにレオリオの背後に立つと、彼の顎を強く掴む。

ヒソカ「はっはっは、良い顔だ…。怒りと闘志の合間に死の影が覗く刹那の表情、ゾクゾクするよ…。でも、誘拐だなんて人聞きの悪いことを言うね、僕はただ暇だからこの子と話したいだけなのになぁ。君はここまでだね。」

さよならと簡単に告げたヒソカは、また一枚のトランプを取り出す。

完全にレオリオを殺そうとする気だと察知し、Aが急いで走り向かおうとしたその時

『何か』がヒソカの顔に思いっきり当たった。

それは…

A「(あれって…、ゴンの釣り竿！？)」

釣り竿の方向に目をやると、

ゴン「Aっ！」

A「ゴン！」

ハア…ハア…と息を切らしたゴンがいた。

どうやって此処まで来たのかは分からないが、ゴンと無事に再会できたのだ。

ヒソカ「やるねぇ、坊や。釣り竿か…面白い武器だね、ちょっと見せてくれるかな？」

ヒソカが徐々にゴンに近づくので、更に警戒するゴン。

レオリオ「テメェの相手は、この俺だ！」

後ろを振り向いたのをいいことに、レオリオはヒソカに思いっきり殴ろうとした。

だがヒソカはそれを察知したのか、またもや素早い速さでレオリオの顔を殴る。

トレードマークのサングラスが飛び、倒れるレオリオ。

ゴンは、今のうちにヒソカに攻撃しようとしたが、ヒソカは今度は

彼の首を締めるような持ち方で、ゴンを少し高く持ち上げる。

ヒソカ「仲間を助けに来たのかい？」

ずっと後ろでその光景を見ていたAはまた、殺気を露わにした。

その殺気の標的は、ヒソカだ。

この光景はマドワシソウの幻覚で見た光景と似ていた。

『オラッ！首締められて苦しいだろ？いいぜ【シルキー】、もっと苦しませてやる！魔女は拷問という裁判を受ける身なんだからよォ！！』