【H×H】宝石の涙を流す (ページ18)

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金剛　1ー17 ページ18

「止まれ！ヒソカ！」

二人にいたはずが、いつの間にか数人の他の受験者達が現れた。

「貴様はハンターに相応しくない。二度とハンター試験を受けないと言えば見逃してやる。」

どうやら、ヒソカを倒すことを目的としているみたいだ。

「話は聞いたぜ、そこの女、あの有名な魔女組織《鉱石の四女》の一人みたいだな。」

「四人全員、宝石を作る奇病を持っているしな。捕まえたら金になるぞ。」

A「っ……！！！」

Aは、他の受験者の目を見ると、昔のことが蘇る。

此奴らも、金目当てか。

彼奴らと似ている、

…『用済み』となった私を捨て、金に目が眩んだ両親の目と。

本当は殺意に満ち溢れ、殺したいのだが失格するわけにはいかず、黙っていると

ヒソカはAの前に立つ。

そして、振り返ると『大丈夫だよ』とでも言うような表情をした。

ヒソカ「へぇ…試験管ごっこか…いいねぇ…。僕も君たちを審査してあげるよ」

「っ！うるせぇ！！」

受験者達は、一斉にヒソカに襲いかかった。

だが、その後はほんの一瞬だった。

ヒソカが一枚のトランプを出し、周りに円を描くような動作をすると

襲いかかった受験者達は、地面へと倒れていった。

A「(凄い…！まだ１秒もきっていないのに。)」

取り残された一人は戦意喪失し、尻尾を巻いて逃げようとすると

思っていた通り、ヒソカはそれを逃さず後頭部に向けてトランプを投げた。

ヒソカ「Aちゃんが何ともなくて良かったよ、さて…君達はどうかな？」

A「え？」

ヒソカの見ている方向には、クラピカとレオリオの姿があった。

まさか…、二人が殺される？

A「ヒソカさん待ってください！その二人は仲間だから、殺さないでください！」

ヒソカ「そう…、じゃあどうしようか。」

のらりくらりとした言葉の返し方をしているが、二人を殺そうとしているのは目に見えている。

クラピカ「っ…！今だ！」

クラピカは今の状況に察し、今だという一言で二人はその場から走り去っていく。

戦わずして勝つではないが、自分よりも強い相手に正面で立ち向かうことは不利だということだろう。

ヒソカ「成程…、賢明な判断だ。」

でも、濃度の高い霧の向こうには人影があった。

その人影は、何度も見ている、クラピカと分かれて逃げたはずのレオリオだった。

でも、何で戻ってきたのだろうか。