〜ヒノヒカリ〜純白の歌姫 (ページ7)

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各自の自己紹介が終わった後、黒岩監督が姿を現す。

黒岩「紹介しよう。このチームのマネージャーだ」

マネージャーというのは、昨日監督の隣に立っていた水川みのりである。

だが、中学生とは思えない静かさとどこか怪しさも感じた。

水川「水川みのりです。」

剣城「マネージャー?」

皆帆「どこの学校だろう?」

黒岩「そしてもう一人、入り給え。」

「はーい!」

監督の合図とともに現れたのは

青いショートカットの女の子だ。

彼女もイナズマジャパンのマネージャーなのだろう。

葵「雷門中サッカー部マネージャー、空野葵です!新生イナズマジャパンのマネージャーをさせていただくことになりました!」

天馬「葵!」

同じ出身校なだけあって、天馬達は安堵した。

そして、最後に黒岩監督が告げる。

黒岩「私は勝利以外、イナズマジャパンには何も要求しない。お前達もそのつもりで」

目元も見えず、表情が緩やかになっていないため

監督特有の威圧感が、メンバーの息を呑ませる。

天馬「まずは、サッカーに必要な体力作りからだ!試合中はずっと走り続けなくちゃいけないから、持久力がとても大事に…」

天馬が練習メニューの説明をしようとすると、皆帆が手を挙げる。

皆帆「基礎的なことも悪くないけど、皆で必殺技の練習を始めた方が良くないかな?その方が実践的だ。」

天馬「あ…スポーツをやってた人とやってない人がいるんだ。今は基礎練習の方が大事だよ。それに、必殺技はそれぞれの選手が得意なものを伸ばしながら出来上がっていくものなんだ。すぐには難しいよ」

初心者だと、必殺技を考えたい気持ちはなんとなく分かるのだが

勢いに任せて、身体を傷めるリスクもあるかもしれない。

皆帆「僕の必殺技はもう出来上がってる。ここにね」

天馬「わ、分かった。でも今日は練習初日なんだ。体力作りを優先してもらうよ」

皆帆「ふむ…了解」

正直納得のいかないような顔をしていたが、皆帆は渋々応えた。

天馬「じゃあまずは、皆でランニングだ。張り切っていこう!」

ランニングや、器械運動などをして時間が経つ。

葵「休憩でーす!」

タイムアップになると、殆どが息を切らしながら倒れる。

日依が用意されたタオルで顔の汗を拭いていると、天馬が話しかける。

天馬「凄いね、朝比奈さん!初心者だったとしても、苦しくない?」

日依「あ、ううん。私健康維持の為に毎朝、運動してるからかも。」