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花魁 2ー27 ページ30

月夜「あんさんは皆の元に戻らんの?」


「……私は静かな方が好んでいてな」


素っ気ない口調でも答えてくれる彼。


月夜「へーそうなんや。自分、ウチのことが好きなん?」


月夜は横に座る男に意地悪な口調でからかってみる。


いつも「好きです」や「愛してる」と何度も言われたけど、『仕事だから』という理由で自分の内面を見てくれる男なんて


すでに他界したあの人以外いなかった。


それにからかえば、男達は顔を赤くして誤魔化すから此奴もそうだろうと思う。


男は月夜に視線を向けると答えた。



















「ああ、好きだ」













月夜「………………え?」


意外な答えを送られ、混乱する。


頭が真っ白になって、何言ってるかわからなくなった。


『好きだ』………………は??


いつもだったら顔を赤くして恥ずかしがるのに


この男は何にも羞恥心などなく、動じない様子で自分に告白してきた。


こんな口説きをしてくるのは月夜自身も想像していなかった。


オロチ「私はオロチ、元祖軍の者だ。お前は何と言う」


月夜「え、月夜って言うんやけど……。自分それからかい返した??」


オロチ「からかってなどない、本気だ。」


月夜「え、ちょ…はあ!?」


何の動作もなく、そして嘘でもないことに目を点にさせる。


いつの間にか月夜の方が顔を赤くしてしまった。


頬周りが熱く、耳まで熱く感じてしまう。


オロチ「冷静で何も動じないのかと思っていたが、月夜にもか弱い感情があるんだな」


月夜「ちょ、見んといて!!今ウチの顔赤いから!!」


オロチ「ははっ、すまん少し驚かせたな。」


彼の第一印象は『無表情』なのだが、月夜を前にすると彼は少しだけ優しい顔つきに変化した。


え、何でウチこんな男に対して恥ずかしくなってしまうん??


そして何でこいつは面白そうに笑ってんねや


土蜘蛛「オロチ!どこにおる!」


向こうの廊下からあの元祖軍の大将の声がこちらにも聞こえてきた。


恐らくオロチを探しに呼んでいるはずなんだろう。


オロチ「すまん、そろそろ戻らなければ。」


月夜「あ、そ、そうなんや…。」


オロチ「………寂しいか?」


月夜「べ、別に?はよあんさんも大将さんの元に戻ったら?」


まるで自分をからかっているみたいで、少し恥ずかしいしちょっと悔しく感じる。


二匹の青い龍が月夜の頬に頭を擦ると、彼はそのまま土蜘蛛の元へと戻っていく。













月夜「……なんなんこれ。」

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作品ジャンル:アニメ
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月見だんご(プロフ) - 構いません!宜しくお願いします🙂 (2月14日 14時) (レス) @page24 id: f6787a6d04 (このIDを非表示/違反報告)
日依(プロフ) - 月見だんごさん、ありがとうございます。このシリーズは固定設定なのですがそれでも大丈夫でしょうか?この主人公である月夜は好みが別れるかもしれませんが··· (2月12日 23時) (レス) id: 08b2d47db3 (このIDを非表示/違反報告)
月見だんご - オチがオロチで嬉しい😄自分もオロチが推しなのでこういう作品が見れるのは嬉しいです。もっとオロチとの絡みも見てみたいです。更新楽しみに待ってます😆 (2月12日 23時) (レス) id: 3095a46f05 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:日依 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=sorairokopikku2  
作成日時:2023年2月8日 9時

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