花魁 2−15 ページ16
その日、彼らは早速うんがい鏡を呼び出し、月光街に移動した。
目の前にはまだ開店はしていないからか、部屋は薄暗く、外には人気を感じなかった
ケータ「そういえばさ、遊郭ってどんなとこなの?」
ウィスパー「…ケータ君はまだ知らなくていいです」
ジバニャン「知りたいなら自分で調べろニャン」
ケータ「ええ!?何で塩対応!?」
此処で言うのもあれなのだが、ウィスパー達がこのような反応をするのは仕方のないことだろう。
そのような会話をしていると
「あら、お客さん。まだ開店していないからまた夜にご来店してくれません?」
ケータ「え?」
彼が目撃した妖怪は
真っ白な髪、承和色の着物、そして顔つきは月夜に似ていた。
というか、月夜の色違いといっても過言ではない。
ケータ「えっと、君は…」
朝日「朝日です。この遊郭の花魁系妖怪なんです。ところで何でこんなとこに?」
ケータ「えっと、月夜さんのことでちょっと…」
朝日「え、若ですか?」
朝日は月夜のことを『若』と呼ぶ。
なにせ、月夜はこの月光街の遊郭の長であるため、学園もので言う『総番』の様だった。
ケータ「月夜さんって人間の頃から花魁だったけど、どうして妖怪になっても花魁になり続けるのか分からなくって…」
彼の質問に、朝日は首を傾げながら考える。
だが考えた末、朝日は見当のつくものが無かった。
朝日「うーん…、アタイには若の秘密は分かりませんね…。それなら若本人に聞いてみればいかがでしょう」
ウィスパー「いつもどこにいるんです?」
朝日「若は夜、月を見るのがすきですからね。いつも高いところにいるのが多いですよ。」
『高いところ』…オロチが見回りでいるおおもり山の山頂だろうか
いや月が間近で見えるのなら、山頂から見下ろしても難しいだろう。
ということは、月夜が夜に月を見る場所は一つしかない。
そよ風ヒルズの隣町にある、さくらEXツリーぐらいしかない。
あそこのツリーは東京タワーのような高さがあるため、町の景色どころか海や山、夜になれば
星空みたいに、見惚れるほどの絶景が見える。
ケータ「分かった、ありがとう朝日さん!」
朝日「いえいえ、また来てくださいね」
さくらニュータウンに戻ろうとするケータ達を
朝日は微笑して手を振りながら、見送った。
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月見だんご(プロフ) - 構いません!宜しくお願いします🙂 (2月14日 14時) (レス) @page24 id: f6787a6d04 (このIDを非表示/違反報告)
日依(プロフ) - 月見だんごさん、ありがとうございます。このシリーズは固定設定なのですがそれでも大丈夫でしょうか?この主人公である月夜は好みが別れるかもしれませんが··· (2月12日 23時) (レス) id: 08b2d47db3 (このIDを非表示/違反報告)
月見だんご - オチがオロチで嬉しい😄自分もオロチが推しなのでこういう作品が見れるのは嬉しいです。もっとオロチとの絡みも見てみたいです。更新楽しみに待ってます😆 (2月12日 23時) (レス) id: 3095a46f05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日依 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=sorairokopikku2
作成日時:2023年2月8日 9時