systemの容態 ページ49
ある男の独白が響く。
「…systemが壊れかけてる。これまではなんとか俺だけでしのいできたけど、次はどうなるか…」
カタカタと薄暗い部屋の中にパソコンの軸音が響く。
パソコン画面にはこれまで対処してきたバグの対策や方法がなされているが、どれもが無意味に等しくなることを、彼は知っている。
誰かに助けを求めないのか、と普通の人は考えるだろう。
だが、厄介なことにこれは特定の条件を満たしていないと"知覚"することすらできない問題であり、systemを使うほとんどのライバーがこの条件を満たせない。
無理やり条件を満たせる方法も彼は持ち合わせているのだがそれは彼の実力不足である。
だって、彼はその方法を知らないのだから。
「けど、もし………"あの人"は気づいてるのかもしれない」
この
これは肉体を持つ種族なら必ず行われる。人間はもちろん、吸血鬼、ドラゴン、エルフ、鬼。
…一つだけ例外を上げるとするならば。
自身の能力として自らの実体化を操る精神体であり、この世界に唯一systemを使わず入ってこれたあの人なら、もしかしたら気づくのかもしれない。
そんな淡い期待を込めながら、ハッカーは1人電脳世界で模索する。
ラル視点
幽霊として過ごしている時に感じるノイズと違和感は、段々強くなっていっていると思う。
最近喋ったクロノワの二人にもどこか違和感を感じるほど。
なんだかとっても嫌な予感がする。
「ねぇラル、今日どっか遊びにいかない？」
「え、何急、に………え？」
瑠璃の声の方向に向くと、瑠璃の後ろに真っ黒い何かがいた。
形容しがたい機械のノイズの塊みたいなそれは、徐々に瑠璃に侵食しているように瑠璃とそれの距離が段々短くなっていく。
「瑠璃、それ何？」
「…何のこと？」
「ちょっと待ってね」
近づいて触れようとするとスッと通過して反対側の床に手を置ける。
つまりこれは空気のようなものなのだろうか。だとしてもやけに気持ち悪いけど。
触れないのなら、触れるようにすればいい。
久しぶりに悪魔から貰った大剣を呼び出す。
大剣というよりかはロングソードだけど。
なんなら初めて呼び出したので使い勝手がいまいちつかめない。
ただよく手に馴染むこの大剣を勢いよくそれに振りかざすと機械が壊れたような音で弾けた。
実体化するのは、自分だけじゃないよ？
system→←【にじさんじ切り抜き】ラルの珍しい感情まとめ【普段は清楚】
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すこ(プロフ) - この界隈の小説を読み始めてすごくおもしろくって楽しくこの小説にたどり着いたのですが、別界隈の青でひつじとやれそうな一推しが出てきて神すぎるため感想を書きました ラルくん好きです るりちゃんかこかわですきです ありがとうございます (2021年3月6日 2時) (
レス) id: 73c5ecbfda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しのファン | 作成日時：2020年12月12日 22時
