いや、だからデートです ページ33
夢主side
それから私たちはイルカショーを見物した。
ドルフィントレーナーの指示通りに様々な芸を見せてくれるイルカはやはり可愛い。
私たちはそれほど前列にいなかったはずなのに、結構な水飛沫が飛んできたりとハプニングもあったけれど、いい思い出になった。
イルカショーが終わってからはまた水族館の中を周り、飲食スペースでジュースを購入して私たちは館内を出た。
「楽しかったねぇ〜」
「まぁ、割と??」
五条君と一緒に水族館近くの海沿いの道を歩く。
私の手には水族館で買ったお土産が。
常に身に付けていても邪魔にならないようなネックレスを買ったのは、幸希と小鳥に渡そうと思ったからだ。
イルカの形をしたプレートがついているネックレスには、色違いの小さな宝石が埋め込まれている。
3年生の間で色違いのお揃いのものが欲しかったので、このネックレスは丁度良かった。
五条君も五条君で何かしら買ったみたいだったから、やはりなんだかんだ楽しかったんだと思う。
こんなに楽しんでくれるなら、今後は色んな場所に誘ってあげよう。
「…もう夕方か。」
海の方を眺めれば、だいぶ位置の低くなった太陽が海面に映っている。海特有の潮の匂いも心地よい。
「な〜んか心が洗われる気分。」
「センパイ、心が荒んでるもんな。」
「…聞かなかったことにしてあげる。ねぇ、ちょっと下まで降りてみようよ。」
「ヤダね。俺、砂浜歩くの嫌いなんだよ。靴の中に砂が入ってくるから。」
「それ言うたら私サンダルやん。めっちゃ砂入ってくるやん。」
「マジじゃん。やめといた方がいいんじゃね?」
「もういいから!ほら、おいで!」
「だから嫌だって……おい!1人で行くなよ!…くそ、仕方ねぇな…」
それから私達は海岸へと降りた。
まぁ、降りたからといって特にすることもなかったけれど、砂浜に絵を描いたり、海の水を触ったり、なんやかんや高校生らしいことをして時間を潰した。
その後「センパイ、俺、腹減った。」という五条君の言葉によって、私達は近辺で丁度良さそうな焼肉店を探して、目的地までの通行手段としてバスに乗り込んだ。
バス停が水族館近くにあったということもあり、バス内は同じく水族館帰りのカップルで充満。私達は奴らのラブラブ具合にあてられて、少しの満腹感とともにお目当ての焼肉店へとやって来たのだった。
だが店内に入れば、食欲がそそられる香ばしい匂いが漂ってきて満腹感などなんのその。
夕食時にはまだ少し早い時間帯だったためか、私達はすんなりとテーブル席に着くことができた。
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ただの本名;只野です。(プロフ) - 面白すぎて鼻水吹いた。気長に更新待ってます。1年でも10年でも100年でも。あっ1000年ぐらいはオッケーです。 (7月31日 11時) (レス) @page42 id: e7ab028975 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間くんが好きなピカソ - えっなんかもう控えめに言って天才??ここまで一気読みしちゃいました、、、!!更新頑張ってください土下座待機してます!! (2023年1月28日 22時) (レス) @page42 id: 8a09725b52 (このIDを非表示/違反報告)
くさ - めっちゃ面白いですね!!!!これからも更新頑張ってください! (2023年1月3日 11時) (レス) @page35 id: 56aae56e91 (このIDを非表示/違反報告)
瞳子 - すみません!!!!誤字ってました(;´_ゝ`) (2023年1月1日 20時) (レス) @page35 id: c668961e12 (このIDを非表示/違反報告)
瞳子 - 物凄く面白かったです!色々なキャラクターが出てきて面白すぎてあっという間に読み終えてしまいました!これからも応援してますとぷり( ≧∀≦)ノ (2023年1月1日 20時) (レス) @page35 id: c668961e12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:EL | 作成日時:2022年8月14日 14時