・ ページ38
夢主side
道久が求婚して、玉葉がそれを了承した。
途中で玉葉が大笑いしたりと、なんかぐだぐだになったけど取り敢えず道久の恋が叶ったようで何よりだ。
2人は近いうちに結婚することになったそうで、宿儺様の支援を受けてこの屋敷から離れるか、このままここで働くのか、迷っているそうだ。
私としては2人が初めてこの場所で仲良くなった友達なので、いつでも会えなくなるのはかなり寂しい。
と思っていると、こちらに裏梅さんが歩いてきていた。
「…宿儺様。また加々美の元まで来ていたのですか。」
「どうした裏梅。」
「……………」
裏梅さんは何故か私を見つめて来る。
「裏梅?」
「あ、いえ…、それが帝の方から__________」
宿儺様と裏梅さんは話をしながら奥の方へと引っ込んで行った。
聞き間違いじゃなかったら帝って聞こえたんだけど。
確かに宿儺様はこの国で唯一天皇と対等に出来るって聞いたことあるけど、実際にその名が出されるとなんか生々しいな。
「…帝だってさ。」
「…まぁ、今の帝は怨霊とか呪いとか恐れて、朝議をすっぽかすくらいの小心者だしな。家臣が倒れたら、やれ誰かの呪いだやれ誰かの恨みだって騒ぐくらいだ。相当宿儺様に頼ってるぞ。」
「oh……」
「帝は宿儺様がお気に入りなのよ。確かに宿儺様は呪詛師だけど、あの方に祓えない呪霊はいない。だから何かあればすぐ宿儺様を参内させるの。」
「そうそう。帝の依頼を訊けば多額の報酬をもらえるらしいし、宿儺様も今のところは帝を殺す必要は無いって考えてるっぽい。つまりお互いに利用してるのな。」
「へぇ。」
「でもまぁ、宿儺様が離れて困るのは帝だし、今のところ優勢なのは宿儺様。」
…ああ、帝を前にしてもふんぞり返っている宿儺様の姿が目に浮かぶ……。
「あの人、本当は屋敷でのんびりしてていい人じゃないんだよ。いくら大衆が化け物だとか厄災だとか言っても、結局はあの人に頼るしかないんだ。」
「ほー。」
すると玉葉がとんでもないことを言いのけた。
「あ、帝と言えば。あれもあるんじゃない?ほら、
「ほう。詳しく。」
「食いつきいいわね。まぁ、簡単な話よ。苑子様が宿儺様を狙ってるの。苑子様と宿儺様、御所で2人でいるところが結構目撃されてるらしくて、苑子様は宿儺様を手に入れたいって話。」
ふっ。内親王様まで夢中にさせるたぁ、どこまでも恐ろしい男よ。
「…あっ、宿儺様が参内した日は2人は朝まで睦み合ってるって噂まである。」
2117人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かな - うわぁぁぁぁぁ完結やばすぎてやばたにえん←え? (4月8日 4時) (レス) @page40 id: 944b8cf5cc (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー - え?これ、ハッピーエンド?これで完結だと?続編期待してます❗ (4月7日 20時) (レス) @page40 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
coco - 更新待ってまる (1月13日 5時) (レス) @page40 id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
由良の門を - 千と千尋ww 開き直れる主人公めっちゃおもろいです笑笑 (12月27日 0時) (レス) @page8 id: 2f071b2218 (このIDを非表示/違反報告)
白うさ - ふ、ふぇ??完結、、??この神作夜中に寝ている親の横で読んでいたから吹き出しそうになって危なかったですwそれと泣きました(( (12月4日 19時) (レス) id: 733585db8f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:EL | 作成日時:2021年5月14日 6時