日常の交わり ページ37
夢主side
そんな衝撃のキッスから一夜明けた次の日。
私の心は、宿儺様でいっぱいだった。
何故あの人は私に口付けをしたのだろう。
少しでも私を特別に想ってくれているのだと、勘違いしてしまいそうになる。
あの人のことを考えただけでも、胸が高鳴ってどうかしてしまいそうだ。
なーんていう事があるわけがない。
え?今宿儺様とのキュンキュンシーン期待した?
頑張ってスクロールしたのにって?(ゲス顔)
でも残念。私と宿儺様は驚くくらいいつも通り。
私も初めてだったからよく分かんないんだけど口付けしてきた宿儺様がいつも通りだから、大人の男女は小鳥がついばむくらいの感覚で簡単に口と口をくっつけるもんなのかなって。
いやでも私もちょっとは期待しましたよそりゃ。
あーんなムードになっちゃってさ。そのままベッドインならぬ帳台インするかと思うじゃん(平安時代なだけに)。
相手があんな美丈夫なら尚更じゃん。一夜でもあの人と過ごしたら儲けものじゃん。
でも部屋に帰された。しかもいつもより早く。
私に色気が足りないって!?ああそうですかい!!
忌み子として育てられたらそっちの知識は無駄に積み重なっていっても自分を磨くことなんて二の次だったのでね!
悪かったな!!
「両面宿儺のすっとこどっこい!」
「ほう?」
「うぉっ!」
いつも通り玉葉と道久と共に洗濯物を干していると、いつの間にか真後ろに宿儺様が立っていた。もはや怖い。
「何でいつの間にか真後ろにいるんだよおかしいだろ。」
「もう宿儺様の側には常にあんたがいるもんだと思ってるから、私たちは何も驚かないわよ。」
玉葉が真顔でそう言いながら洗濯物をこちらに手渡してくる。
「違うってば!私がいる所に宿儺様がわざわざ来るの!!私から行っているわけじゃないから!!」
「でも俺、毎夜お前が宿儺様の部屋に行ってるの知ってる。」
「おまけに昨日は動揺しながら帰ってきてた。」
「だからそれはっ!」
と私達がわちゃわちゃとしていると、宿儺様がのしっと私の頭に顎を乗せてきた。
「ケヒッ、加々美。昨夜はいつも通りふざけまくっていたが、何だ。ちゃんと動揺していたのではないか。」
「動揺しない方がおかしいんですよ!!」
「はははは!」
私達のそんなやり取りに、玉葉と道久がニマニマしながらこちらを見てくる。
が、そんな顔をしているが実はこの二人。近いうちに結婚することになっている。
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かな - うわぁぁぁぁぁ完結やばすぎてやばたにえん←え? (4月8日 4時) (レス) @page40 id: 944b8cf5cc (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー - え?これ、ハッピーエンド?これで完結だと?続編期待してます❗ (4月7日 20時) (レス) @page40 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
coco - 更新待ってまる (1月13日 5時) (レス) @page40 id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
由良の門を - 千と千尋ww 開き直れる主人公めっちゃおもろいです笑笑 (12月27日 0時) (レス) @page8 id: 2f071b2218 (このIDを非表示/違反報告)
白うさ - ふ、ふぇ??完結、、??この神作夜中に寝ている親の横で読んでいたから吹き出しそうになって危なかったですwそれと泣きました(( (12月4日 19時) (レス) id: 733585db8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:EL | 作成日時:2021年5月14日 6時