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夢主side
「…いや、俺は今機嫌が良い。どれ、お前が無事目覚めた褒美に、願いを叶えてやろう。」
「…え!?」
途端に目をキラキラさせる私の光に当てられたように、宿儺様が顔を顰める。
「…途端に元気になりおって…。だが、俺は天下の両面宿儺だ。常に俺が優位に立っていなければ認められない。」
「は!?それ願いを叶える気無いじゃないですか!」
「お前の願いは俺が鏖殺を辞めることだろう。ならば加々美。お前が毎夜、俺が鏖殺に出向くのを止めてみせろ。」
「え。」
「どんな手を使っても良い。俺が屋敷から離れたくないと思うぐらいに、俺をあの手この手で引き止めろ。」
「…引き止めろ、って…。はっ!まさか夜の奉仕をしろって事ですか!?」
「…色気が無いが…まぁ、お前がそれを願うのであればやぶさかでは無いぞ?」
そこで色気を出してくる宿儺様はずるいと思う。
「あっ、いやいや!確かに貴方の筋肉は捨てがたいですけど、その手段はいつかの為に取っておきます!!で、でも本当に!?そんな簡単な事でいいんですか!?やっぱりなしとか言いません!?」
「お前に嘘などつかんわ。しかしそんな簡単な事だと言い切ってしまって良いのか?お前に俺を引き止めるほどの芸があるとは思えん。」
「ふっ。舐めてもらっては困ります!だって私、結構良くないですか?」
「………………………………なんと?」
しばしの沈黙の末、宿儺様は聞き間違えたかというようにもう一度私に問う。
「だから、私、結構可愛くないですか?」
「………………」
「おい何だこの沈黙は。」
こんな美少女滅多にいないだろ。
「……まぁ、お前が美人かどうかはさておき、取り敢えず今はまだ眠っていろ。」
宿儺様に肩を優しく押されてまた私は布団の中に沈み込む。
「…痛みは。」
「少々」
「腹は。」
「減った」
「暇か。」
「超絶」
「眠れるか。」
「この目見てめっちゃギンギンだよ。」
「寝ろ。特別に寝るまで側にいてやる。食事は次に起きた時に用意させておこう。」
「あざっす。」
体に布団をかけられて、ポンポンと叩かれる。
そのリズムが心地よくて、ちょっと宿儺様みたいな美形に寝顔見られるのキツいな〜と思いながらも私は存外早く寝落ちた。
宿儺様が頭を撫でてくれたのが、もう大丈夫だと言ってくれているような気がした。
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やばい。
このまま行けばいずれピンク表現来る。書いた事ないからマジでやばい。
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かな - うわぁぁぁぁぁ完結やばすぎてやばたにえん←え? (4月8日 4時) (レス) @page40 id: 944b8cf5cc (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー - え?これ、ハッピーエンド?これで完結だと?続編期待してます❗ (4月7日 20時) (レス) @page40 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
coco - 更新待ってまる (1月13日 5時) (レス) @page40 id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
由良の門を - 千と千尋ww 開き直れる主人公めっちゃおもろいです笑笑 (12月27日 0時) (レス) @page8 id: 2f071b2218 (このIDを非表示/違反報告)
白うさ - ふ、ふぇ??完結、、??この神作夜中に寝ている親の横で読んでいたから吹き出しそうになって危なかったですwそれと泣きました(( (12月4日 19時) (レス) id: 733585db8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:EL | 作成日時:2021年5月14日 6時