蠱毒 ページ27
宿儺side
仕事で外に赴いていると異変を感じた夕顔から連絡が届き、裏梅よりも早く屋敷へと戻って来た。
するとどうだ。
屋敷には呪術師が侵入しているではないか。
それも加々美を捕らえて。
久しぶりに見た加々美はやはり小綺麗な顔をしていて。
だが、その体は血まみれで、頭からも血が滴っていて。
その口は、いつものように弧を描いていなくて。
流石に頭に血が昇るのを感じた。
加々美に鏖殺を否定された時、らしくもなく心が抉られる感覚がした。
だから少し引き離したりもしたが。
でもやはり加々美が気になって夕顔と裏梅に気にかけるよう命じた。
いつか、時が来たらまた笑いかけようと。
だからまさか、こうして他人に傷つけられるとは思っても居なかった。
「…その手を離せ。」
「…は？」
「その女を掴んでいるその手を離せと言っているんだ。聞こえなかったのか？」
加々美の頭を掴んでいない方の男の頭を真っ二つにかち割る。頭を斬られた男は、叫び声ひとつあげる間もなく地面へと倒れた。
「う、うわぁぁあ！！！」
それを目の前で見せつけられたもう一人の男は乱雑に加々美の体を放り投げた。殺すぞ。いや、殺すが。
腰が抜けたのか、それでも愚かにも四つん這いで逃げようとするので追いかけてやる。
「…さて。呪術師よ。何故この場に来た？そして、何故あろうことかその女を傷付けた。」
男は産まれたての子鹿の如くぶるぶると震えている。
まさか今更力の違いに気が付いたのか。
まさに愚の骨頂。
「り、りょ、両面宿儺！！お前を殺す為に！！俺はここまで来た！！」
「ほぉ」
が、少し手を動かせば何かを喚いていた男の頭も、一瞬で真っ二つになった。
「……宿儺様…。こいつらを送った黒幕を吐き出させませんと…。」
「…ああ、そうだったな。忘れていた。」
背後から裏梅が来たかと思えば、裏梅は人形のように動かない倒れたままの加々美の側にしゃがみ込む。
「加々美は。」
「…虫の息ですが…何とか。宿儺様が事前に流しておいた呪力が膜となり、加々美を守っていたのでしょう。………ん？これは、」
裏梅の言葉を最後まで聞かずに加々美を抱き上げる。
すると、体に電流のようなものが走った。
「宿儺様！！加々美の蠱毒がっ、」
「一介の呪術師ごときが作った蠱毒など、俺には効かん。」
体の呪力で蠱毒の毒と呪力を分解する。
だが、ただの人間でしかない加々美にすれば蠱毒は脅威となる。
体の傷を反転術式で治してやりながら、俺は裏梅と共に屋敷へと戻った。
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かな - うわぁぁぁぁぁ完結やばすぎてやばたにえん←え？ (4月8日 4時) (
レス) @page40 id: 944b8cf5cc (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー - え？これ、ハッピーエンド？これで完結だと？続編期待してます❗ (4月7日 20時) (レス) @page40 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
coco - 更新待ってまる (1月13日 5時) (レス) @page40 id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
由良の門を - 千と千尋ww 開き直れる主人公めっちゃおもろいです笑笑 (12月27日 0時) (レス) @page8 id: 2f071b2218 (このIDを非表示/違反報告)
白うさ - ふ、ふぇ？？完結、、？？この神作夜中に寝ている親の横で読んでいたから吹き出しそうになって危なかったですｗそれと泣きました（（ (12月4日 19時) (レス) id: 733585db8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：EL | 作成日時：2021年5月14日 6時
