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生贄 ページ2

夢主side





「お前を、宿儺様への生贄に選んだ。」




私を嫌う父が私の所までやって来たと思ったら、開口一番そう告げられた。




目の前にいる父は、悪びれる様子も無く淡々とした顔をしている。


今世で両面宿儺への生贄と言ったら、それは殺される意味であるというのに。






先程も言った通り、この時代は呪術全盛期。


呪術師が存在するのは、対応すべき呪いがいるから。




京は呪いで溢れ返り、特級呪霊もうじゃうじゃといる。


そんな中、呪術師は自分達では立ち打ち出来ない呪いを除霊する為に、敵である両面宿儺に助けを乞う。


だが、呪術師と敵対する呪詛師である両面宿儺が呪術師の為に除霊をしてくれる訳が無い。

だから最初の1人がこう言った。



『貴方は人間を食うのでしょう!?ならば、極上の子供を生贄として捧げます!!』




苦肉の策だった。

不意に口から出た方法なだけだった。



だが、意外にも両面宿儺はそれを了承した。



子供を生贄として渡し、呪術師達は両面宿儺に呪いを祓ってもらった。


以降、両面宿儺に願いを叶えてもらう度に生贄を捧げる事になったのだ。


基本気まぐれな両面宿儺は生贄を殺すだけ殺しておいて願いを叶えてくれなかった事も多かったそうだ。

だが、女子供を捧げれば高確率で願いを叶えてくれたそう。

どのみち生贄はその場で無惨にも殺されてしまうが。









そんな役目に、私が選ばれた。



「…そうですか…。私を、生贄に…」


「…今までは庶民共から女子供を攫って生贄に仕立て上げるだけで良かったそうだが、事情が変わった。その庶民共が反発しているそうなんだ。だから、貴族の末席である我ら来栖(くるす)家に白羽の矢が立ったのだ。」

「……………」

「『来栖家には忌み子がいただろう。そいつを捧げれば、生贄にも出来るし処分も出来るし一石二鳥である』と。」


父のその言葉を聞いて、私は自嘲気味に笑った。



呪術界の貴族の末席にしがみつく我が来栖家。


元々呪力も弱く、周りの名家から除け者にされていたのだが、更にその状況を悪化させる出来事が起こった。


双子が生まれ落ちてしまったのだ。


この時代、双子の片割れは忌み子と罵られる。



そんな忌み子が私だった。


姉の後から腹から取り出された時点で忌み子だと決定され、おまけに呪力をコントロール出来なかった私は役立たずだとその存在を呪術界から抹消された。




姉は強力な呪力を持ち、蝶よ華よと褒めやかされて育てられ、片や忌み子である私は一応貴族の娘でありながらも使用人同然の働きをさせられたのだ。

忌み子→←両面宿儺



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設定タグ:呪術廻戦 , 両面宿儺 , 生前宿儺   
作品ジャンル:ラブコメ
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かな - うわぁぁぁぁぁ完結やばすぎてやばたにえん←え? (4月8日 4時) (レス) @page40 id: 944b8cf5cc (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー - え?これ、ハッピーエンド?これで完結だと?続編期待してます❗ (4月7日 20時) (レス) @page40 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
coco - 更新待ってまる (1月13日 5時) (レス) @page40 id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
由良の門を - 千と千尋ww 開き直れる主人公めっちゃおもろいです笑笑 (12月27日 0時) (レス) @page8 id: 2f071b2218 (このIDを非表示/違反報告)
白うさ - ふ、ふぇ??完結、、??この神作夜中に寝ている親の横で読んでいたから吹き出しそうになって危なかったですwそれと泣きました(( (12月4日 19時) (レス) id: 733585db8f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:EL | 作成日時:2021年5月14日 6時

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