ご近所さんは吸血鬼。【Hirano.S】完

２６ご近所さん ページ26

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どういうこと……









『おーい、なんで入んないんだよ』





さっきの声がまた、家の中から聞こえた。








私が入らなかったことに痺れを切らしたのか、
自分で開けに来たみたいで







ガチャｯとドアが開いた。









そのドアから出てきた一人の男の子。






「てか紫耀、お前来んの早いんd……」









男の子は私を見た瞬間、目を見開いてそのまま固まった。









その男の子の顔を見た私も、目を見開いて固まった。









だって









あ「……優梨…？」







そう、優梨にそっくりな…男の子がいたから。




もっと色白にして、ウィッグとか被れば優梨になるってくらい似てる。








じゃあこのかっこいい人は、男装した優梨？









あ「…なるほど！」





「は？」





口をポカーンと開けてる優梨に近づき、マジマジと頭からつま先まで眺める。









あ「……本物の男の子みたい」





優梨は身長高くて、スラってしてて…明らかにモデル体型だからすごい似合う。



こういう男の子がいても全然不思議じゃない。
むしろ違和感ないし。





胸もぺっちゃんこ……(笑)









あ「…優梨って男装するんだね…
知らなかった…」





7年の付き合いだけど、新たに知った優梨の一面。





まだまだ知らないことがあるんだね…





そんなことを考えながら、調子にのってペタペタ触っていると、









｢…本当バカ｣









あ「…え？」






そう聞こえたと思ったら、腕を掴まれて家の中に引っ張られた。






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"ドン"





そのまま玄関の壁に押さえつけられ、









世にいう、"壁ドン"ってやつをされてる私。







顔の横には優梨の手。




目の前にはお美しいお顔。









優梨だってわかってても、見た目は男。


不覚にもﾄﾞｷｯとしてしまった。



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