7 ご近所さん ページ7
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隣の家にある自分の部屋に戻り
窓の出っ張りに腰掛ける。
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外を見れば青々と茂る木々の中、
茶色の葉をつけた木があった。
まだ夏なのに茶色になってるということは
もう、寿命が来たということなんだろう。
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こうやって
生ある者は、みな老いていく。
これが生き物の掟。
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そんな中で吸血鬼は、死とは無縁に生き続ける。
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窓から視線を外して部屋に向ければ
大して使っていない勉強机に置いてある、写真立て。
近づいて手に取れば
中にはニッコリ笑いながらピースしてる、二人の子供。
幼い時の俺とA。
仲良く手なんか繋いじゃってさ。
少し頬が緩んだ。
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…今Aが吸血鬼になることを阻止できたとしても
もう、一緒にはいられない。
いつか、さっき言った
"吸血鬼になれない"って言葉が嘘だってバレるから。
そしたらきっと、何としてでもなろうとするんでしょ？
本当、頑固なんだよな。
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それを止める方法は、一つしかない。
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例え、吸血鬼になることを諦めて
このままAが人間として生きていくにしても
絶対にこの手で傷つけない、とは限らない。
ほんの少しの気の緩みで、大怪我させるかもしれない。
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俺が人間だったら、そんな心配いらなかった。
好きなだけ力いっぱい抱きしめて
好きなだけそばにいられる。
一緒に歳とって、一緒にあの世に行けたのに。
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「…神様のあほ」
結局、Aを守るには
離れるしかないんだ。
小さな虚しい呟きが、部屋の中に響いた。
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__HATSUKA__ - もし良かったら続きがみたいです！！ (2017年9月26日 6時) (
レス) id: b44eb22e04 (このIDを非表示/違反報告)
しおり - 更新待ってます。この作品今まで読んだ小説の中で一番大好きです。 (2017年8月29日 22時) (レス) id: 4435d194ea (このIDを非表示/違反報告)
ぴーち(プロフ) - 廉梨プルさん» 亀更新すぎるのにそう言っていただけて嬉しいです（泣）ありがとうございますm(_ _)m (2017年6月27日 22時) (レス) id: dc2e1c9eaa (このIDを非表示/違反報告)
ぴーち(プロフ) - ライムさん» お待たせしてしまいすみません（泣）そうなりますよね！笑笑 (2017年6月27日 22時) (レス) id: dc2e1c9eaa (このIDを非表示/違反報告)
廉梨プル(プロフ) - 更新ありがとうございます！！！最高すぎます！ (2017年6月27日 2時) (レス) id: d3a947e181 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴーち
| 作成日時：2016年6月18日 16時
