第陸拾陸話 ページ21
Aside
『こんにちは、花園さん。』
みんな驚いていた。
私は許可をもらって花園さんがいる牢屋に来た。
自分をいじめた張本人に会いたがる人なんていないからだ。
みんなには外で待ってもらっている。
花「……なによ。バカにしに来たわけ?」
花園さんは私を睨んだ。
でも私は続けた。
『花園さんが私をいじめたのには何か理由があるんですよね……?』
失礼なことを言わないように言葉を選んで尋ねた。
花「……っ……楽しいから。」
違う……。
悪い行いをするのには理由があるって宙哉さんが言ってた。
自分の欲だけで悪い事をする人は鬼舞辻無惨のような一部の者だけ。
『それだけじゃありませんよね?』
花「はぁー。あんたには敵わないわ。昔いた村にあんたみたいなやつがいたのよ。」
そう言って話を始めた。
花園さんは幼い頃ある村にいた。
農家の夫婦だった両親は花園さんに時間を費やしている暇なんてなかった。
だから村の子どもたちと遊ぶ事が楽しかったし、日課だった。
男の子が多い村で女の子の中では花園さんが一番目立っていた。
いや、目立つように色んな努力をした。
だから花園さんはいつも中心にいた。
だけどある時かわいいけど無表情の女の子が引っ越してきた。
その日からみんながその子に注目した。
花園さんがどんなに頑張っても前のように振り向いてくれる人はいなかった。
花「……何も努力しないで中心にいるのが許せなかった。あんたみたいに。」
『努力しているとまでは言えませんが、私は私なりに頑張っています。花園さんの気持ちは私には分かりません。対等に話してもいいのか考えているほどだったので中心となるなんて恐れ多いと思っていましたから。ですが、
花園さんはひとりではありません。
今も、昔も。』
花「!?」
『上から目線ですみません。あ、最後に
来世では花園さんが孤独を感じませんように。』
私は手を合わせて祈るように言った。
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。。。くるみ。。。 - 玉葉さん» お久しぶりです!コメントありがとうございます。また今度鬼滅の作品を作ろうと思います。また会えると嬉しいです (2021年10月18日 19時) (レス) id: e93ab0a5d1 (このIDを非表示/違反報告)
玉葉 - 面白かったです!!お疲れ様でした。次回作も楽しみにしています。 (2021年10月17日 15時) (レス) @page23 id: a305fb08bc (このIDを非表示/違反報告)
。。。くるみ。。。 - Chiffonさん» コメントありがとうございます。全部見て下さったんですか!?嬉しいです。ありがとうございます! (2021年10月10日 15時) (レス) id: e93ab0a5d1 (このIDを非表示/違反報告)
Chiffon - 一期から全部見ました!すごくよかったです!こんなにいい話、私には書けないと思います! (2021年10月7日 12時) (レス) id: 030621147b (このIDを非表示/違反報告)
。。。くるみ。。。 - ういさん» コメントありがとうございます!そう言って頂いてありがたいです (2021年10月6日 21時) (レス) id: e93ab0a5d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:。。。くるみ。。。 | 作成日時:2021年8月1日 15時