第八十三話 保須市 ページ9
前例通りなら、再びヒーロー殺しは保須に現れる可能性が高いと推測したエンデヴァーの指示で、ヒーロースーツに着替えたAと轟は現在、保須市に居た。
市内をパトロールする中、騒動を起こした敵を、エンデヴァー目にも止まらぬ速さで拘束し、同行していたサイドキックに警察に連絡するように指示を下す。
その手際の良さは、流石NO.2の実力とあって純粋に轟はそれを認めた。
休憩に入って、Aは連絡アプリを起動する。
「飯田か？」
「はい、気になることがあったので」
Aが気掛かりなのは、数日前に別れた飯田の顔。別れ際、飯田が乗っていた電車は、保須市の方面だった。もし、復讐心に駆られて一人でヒーロー殺しの元に行っているのなら、Aの心に不安が募って行く。
『天哉くん、一日目どうでしたか？僕は、パトロールをしました』
メッセージを送ってみたが、返事はない。飯田のことだから、真面目に電源を切っているのだと信じて、がんばってと喋る羊のスタンプを送ってAは画面を閉じた。
「アイツ、大丈夫か。ずっと、兄貴がやられてからの飯田は俺も気になってた」
「…大丈夫だと、おもいたいです」
―――刹那、向かいのビルから煙幕が立ち上り、サイレンの音が鳴り響く。
「焦凍、不和君。事件だ、ついて来い！」
急いで立ち上がり、走るエンデヴァーの後を着いて行く。その時、突然スマホのバイブ音が鳴って、Aはもしや、飯田からメッセージが来たのではないかとすぐに取り出して画面を見る。
しかし、画面に表示されているのは緑谷からで、写っているのは位置情報だけ。
「焦凍、不和君！携帯じゃない、俺を見ろォ！」
「なあ、不和」
「いきましょう」
Aと轟は顔を見合わせると、地図の場所に向かって走りだした。すかさずエンデヴァーが振り向いて、Aと轟に向かって叫ぶ。
「どこへ行くんだ、二人共！」
「江向通り４−２−１０の細道。そっちが済むか、手の空いたプロがいたら応援頼む。お前なら、すぐ解決出来んだろ。―――友達がピンチかもしれねえ」
「すみません、よろしくお願いします！」
緑谷の性格上、こんなメッセージの送り方は絶対にしない。しかし、今回それが来たと言うことは、何かあったか緊急事態というわけだ。
無事を祈りながら、二人は全速力で地を掛ける。
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はと - おかえりなさいませ〜！馬さんの作品めっちゃ好きなので、ずっと待ってました！改めて、お帰りなさい！ (2022年8月28日 14時) (
レス) @page40 id: d15a86ccaf (このIDを非表示/違反報告)
旅人 - 更新されてる！ おかえりなさい！ (2022年8月28日 8時) (レス) id: c3b9825a0f (このIDを非表示/違反報告)
お餅(プロフ) - 更新再開ですか！？待ってましたー！！ (2022年8月26日 22時) (レス) @page37 id: 28886abf9c (このIDを非表示/違反報告)
らん - めっちゃ面白いです〜！合宿らへんから、書くの大変になってくると思いますが、めちゃくちゃ楽しみにしているので、是非更新して欲しいです！応援しています！！ (2022年8月13日 20時) (レス) @page36 id: 3bb41adb05 (このIDを非表示/違反報告)
千椛(プロフ) - 更新楽しみにまってます！！とても面白いです！ (2022年3月5日 9時) (レス) @page33 id: 5a2d0a48cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空天 馬
| 作成日時：2018年6月19日 4時
