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第十四話 煽りの時間 ページ16






「俺達、問題変わっても関係ないし。ね?A」

「……俺に振るな」


 カルマの一言で、勢い良く椅子から立ち上がる音と共に教卓の周りを囲うように円ができる。
 赤羽カルマ。合計点数494点、186人中5位。



「ッは、すげ」


 E組中の視線が俺に集まる。こんなもの、見ていて楽しい物ではないだろうに。
 天霧A。合計点数498点、186人中―――1位。



「俺はE組(このくみ)出る気ないよ。前のクラス戻るより暗殺の方が全然楽しいし」




「で、どーすんのそっちは?全員50位以に入らなかったって言い訳つけて、ここからシッポ巻いて逃げちゃうの?それって結局さぁ―――」


 殺されんのが怖いだけなんじゃないの?

 小馬鹿にしたカルマの挑発に、黄色い生物の額には青筋が浮かぶ。だが、この御蔭で教室の空気が変わったのも確かだ。



「なーんだ、殺せんせー怖かったのかぁ。それなら正直に言えば良かったのに」

「ねーー!怖いから逃げたいって」


 カルマに続くよう、皆好き勝手に煽り始める。
 最早、先程までの重い空気など何処にもない。



「にゅやーーーッ!!逃げるわけありません!!期末テストであいつらに倍返しでリベンジです!!」


 教室中に広がる笑い声だけが、木霊していた。


 曰く、人間は、苦しめられ打ち負かされる時、何かを学ぶチャンスを得る。才覚を発揮すること。勇気を持つこと。事実を掴むこと。

 ―――確かに、そうかも知れない。






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(プロフ) - 今更なんですがとてもハマりました。これからも応援しています。 (2021年5月23日 2時) (レス) id: 0cbe8ba716 (このIDを非表示/違反報告)
腐女神だぜ☆(プロフ) - コメ失礼します。主人公がくっそかっけえです。これからも更新頑張ってください。応援してます。 (2019年8月16日 20時) (レス) id: b63828eb3d (このIDを非表示/違反報告)
浅野月愛(プロフ) - 初コメ失礼します!いつも天霧くんのカッコいい行動にドキドキさせられています、これからも更新頑張ってください!(急かすつもりとかはないので) (2019年8月15日 11時) (レス) id: e6ca85b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
- 続き、楽しみにしています。 (2019年3月31日 22時) (レス) id: 67a2382333 (このIDを非表示/違反報告)
御子柴(プロフ) - 好きです!!!! (2019年2月23日 3時) (レス) id: 5350486dcc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空天 馬 | 作成日時:2019年2月14日 4時

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