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「はぁ…はぁ…っ!?」
ドォォン
逃げてた。あんまり覚えてないけど私は逃げていた。
「痛っ…え…待って…いき、止まりだし…」
目の前には壁。行き止まり。
焦って違う道に行こうとした瞬間だ…あぁそうだ。
「異能力」
キィィィィン
そうだった、私を追ってる誰かが異能を使ったんだ。
これで私の人生終わり。
最後に走馬灯かのように浮かんだ人にふっと笑い、私は静かに目を閉じた。
「って、え?…なんも痛くない…」
衝撃も何も来なかったから、そっと眼を開けたら誰も居なくなっていた。だが、その代わりに暗闇に佇む人がいた。
顔は見えないのに、"怖い"…。
逃げたいのに足が鉛かのように動かない。
その人はコツコツと靴を鳴らし近づき、私に声を放った。
「ねぇ、そんなとこで何してるの」
路地に差し込む光がその人の顔を写した。
その人、いや彼は私に拳銃を向けてにこりと微笑み、
「だ…"バァンッ"
っと。
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2022年8月7日 1時