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「なー、かわええ子おったー？」
入学式を終えて自分のクラスに行くと、何人かおった同中の奴ら
早速そいつらの話題はかわええ女子がいるか否や
「あ、あの子や！おんなじクラスの永瀬さん！高校からこっちに来たねんて」
「確かにかわええわ…前はどこおったん？」
「東京やて！」
「東京！？わあ、シティガールやんけ」
永瀬さん
永瀬Aさん
今朝、俺にイヤホンコードが絡まってしまった女の子の名前
俺が人生で初めて、一目惚れをした女の子の名前
あれから一緒に登校して、同じクラスだと分かった時はもう運命かと思った。
「なー、侑はどう思う？永瀬さん」
「……かわええと思う」
一瞬静かになる俺の周り
「……はぁー？！今、聞いたかみんな？！侑が、あの侑が女子をかわええって？！熱でもあるんか！！」
「失礼なやっちゃな！！」
「だってお前、中学ん時からずっと女子に見向きもせんで！なんなら喧しいブタやて言うてたやん！！」
「うるせえ！！」
ついに侑も男に…とか、なんやよく分からんことまだ言いよる友達
俺だってかわいい子にはかわええ言うわ。
そう言える子が少ないだけや。
ちらっと永瀬さんの方を見ると、視線があった。
向こうは視線があった事に驚いた様子やったけど、小さく手を振ってくれた。
かわええな…
そう思うと恥ずかしくなってきて、机に投げ出していた両手に顔を埋めた。
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作者名：にゃん吉 | 作成日時：2020年2月13日 16時
