【ハイキュー】青春の果て (ページ36)

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第三十四話ページ36

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3セット目、27 対 27 と追いついた烏野

〔んん、またもっ、またも上げたMB日向翔陽ー！！〕

〔良い位置取り！〕

試合終盤、徐々に動かなくなっていく思考と脚

バレーボールは《繋ぎ》の競技

全てが繋がって連動している中では、何か一つでも停止すればそこで全てが終わる。

ストレートを締める烏野の澤村くん

クロスのコースを読んで先回りする日向くん

クロスを打った稲荷崎の銀島くんのスパイク

でもそれは何とか追いついた烏野の月島くんの手に当たって弾かれた。

ブロックアウトかと思われたボールを田中くんが上げる。

その乱れたレシーブを追う飛雄

それを見て助走に走る日向くん

すごいな…すごいなぁ…

みんな考えて動いてる。

みんながみんな、繋がっている。

『うわ、めちゃくちゃに…キレイだ…』

試合終盤、徐々に動かなくなっていく思考と脚

息が上がって苦しくて

しかも乱れたレシーブ

ボールに触れられるのはたった一瞬だけ

なのに、それでもこんなに丁寧に

東峰くんに上げたキレイな飛雄のトス

ﾄﾞﾄﾞｫｯ

〔ｰｰ烏野、ブレーーーーイク！！〕

すごい…

今のだって、ただパワーで打っただけじゃない。
打つタイミングをズラして打った。

キレイなセットアップだからこそ、少し東峰くんに余裕ができたのだろう。

それでもここで決めたのは東峰くんの強さだ。

『今のでマッチポイント…』

〔はやい！はやい！畳みかける烏野！リベロ赤木上げているが--〕

速さに取り憑かれる感覚

絶対決めたいからこそ起こる感覚

でもその感覚が、一番の落とし穴

『日向くん、』

そんな時に上げた日向くんの高い高いレシーブ

それは味方にも敵にも余裕を与えるけど、

真っ向勝負の準備を整える一番重要なもの

〔烏野の執念が稲荷崎を乱すがｰｰ後衛の宮治が飛び出している…！？〕

ﾄﾞｯ

ﾋﾟﾋﾟｰｰｯ

〔東京体育館が響きに揺れる…！！！「ここぞ」というタイミングの宮兄弟の高速バックアタック

なんと、なんと止めてみせた烏野1年生コンビー！！！

熾烈を極める一戦、制したのは烏野ーーッッ！！〕

『Aー？いい加減降りてきなさい！って、何してるの』

『お母さん、私明日から東京行ってくる』

『え、何言ってるの。ダメに決まってるじゃ、…

バレー？』

『うん』

『…気をつけるのよ』

『ありがとう』

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