愛の重い女も悪くはない ページ12
「……何で。何で、沖田隊長が……嘘だって言って下さいよ!!目を開けて下さい!!何故、沖田隊長がこんな目にぃいいい…………!!」
「静かにしてね。何故って、多分Aちゃんのが移ったんだよ」←あんぱんMan
「愛の重さですね…愛の重さが原因なんですね!!」
「いや……沖田隊…」
そう言いかけた所で、口を紡いだ。
言ったら確実に、この世から消される。良かった、幸い聞いてなかったみたいだし。
_
「ぅごほっ…げほっ」
「隊長…愛の重さが原因みたいです…すみません」
苦しめるつもりなんて微塵も無かった…
それに加え、誰にも移さないように、マスクも5枚重ねしたのに。
顔さえ合わせてくれない。怒ってるかもしれない。
「さっさと出てけよ。邪魔」
邪魔。
……言われたく無い言葉。彼だけには。
「…ごめんなさい」
そう言って私は静かに障子を開け、部屋を出た。
「流石に酷いです」←あんぱんMan
「…あぁでも言わなきゃ、あいつは離れねェから。また移ったら、面倒くせェだろィ…ごほッ」
「ほんと、沖田隊長は愛されてますね」
_
夜、夢と現実の狭間を彷徨っていた。
あまりの気分の悪さに。
朦朧とする意識の中で額に何かを感じた。
ひんやりとした感覚。気持ちいい。
そしてチャップっと言う、水音。何だか落ち着くような気がする。
って、おかしいだろ。寝ようとしてた筈……
ゆっくりと目を開くと、案の定。
もう何を言っても無駄だ。
「……おい。何してんだよ」
「あ、熱がすごいので冷やさせてもらってました。あの…隊長も…してくれたと聞いたので(照れ)…」
山崎、楽しみだなぁ。早く治んねェかなァ。
「あぁ、あれですかィ。ホッカイロ」
「え……冷えピタじゃないんですか!?」
「人生、そんな甘かねぇんでィ」
まぁホッカイロなんて高価なもん、間違ってもやるわけねぇが。
「だけど…それでも、嬉しいです。とても」
暗闇に目が慣れてくると、顔が見えるようになった。
その頬に流れるもの。
「何で、泣いてんでィ」
「えっ……」
自分でさえ、初めて知ったかのように驚く。
最近、こいつはおかしい。
だが……
「ブスに磨きがかかってんぞ」
そんなこと言いながら、袖(何日も洗濯してない)で、奴の顔を拭う俺も仕事疲れしてるんだと思う。
*作者より*
読んでくれてありがとうございます!!
短くて申し訳ないです……眠くて…
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千の歌を歌う人(プロフ) - 十音さん» 返信が遅くなり、すみません!!ご期待に添える自信はあまりないですが、書くのがすごく楽しいので頑張ります!! (2020年2月16日 23時) (レス) id: 88ef43b3c1 (このIDを非表示/違反報告)
十音 - 千の歌を歌う人さん» すごく好きです!(この作品も千さんも)(突然の告白) (2020年1月25日 23時) (レス) id: 29ef4bacad (このIDを非表示/違反報告)
千の歌を歌う人(プロフ) - 十音さん» すごく驚きました。すごく嬉しいです! (2020年1月25日 12時) (レス) id: 1dfb43aa3f (このIDを非表示/違反報告)
十音 - 千の歌を歌う人さん» と思ったら1位だよ!!!!おめでとう!!!! (2020年1月19日 1時) (レス) id: 29ef4bacad (このIDを非表示/違反報告)
十音 - 千の歌を歌う人さん» すごっっっ!!もう去年Aなってるんだよなぁ我。あ、関連作品ランキング2位おめでとう!!!!!! (2020年1月19日 0時) (レス) id: 29ef4bacad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千の歌を歌う人 | 作成日時:2020年1月1日 1時