057 side you ページ7
「お疲れ岩田」
「お疲れ様です臣さん」
相変わらずいい男。
………。
違うから。仕事だから。
「お疲れ様ですAさん」
「本日もよろしくお願い致します」
A
口角を上げてオフィシャルに微笑みかけるその顔に
心がざわくなんて事は来る前から想定していた。
「失礼します。こんにちは西嶋さん！」
「野田さんっ！こんにちは！」
「美鈴、このまま入ってくれない？」
「ええ、いいわよ」
私に目配せをしながら向かい側に座った野田さん。
これは想定外だったけど、
彼女が入ってくれて良かった。
“変わらないね、A”
この間の様に
二人きりになる可能性を減らす事が出来る。
でも、頭で安堵しながら
心で肩お落とす自分が、やっぱり情けない。
「A、資料貸して」
「どうぞ
広臣の前で剛典に名前を呼ばれる度に
自分の傲慢さに気付かされる。
「Aさん、それ見せてくれる？」
私に送られた視線に改めて思った。
やっぱり広臣は、いい男だ。
恵比寿の小さな小料理屋は
しっとりと落ち着いていて
料理もお酒もゆったり堪能出来る空間だった。
隣に剛典。
向かいに野田さん。
はす向かいに、広臣。
食前酒で乾杯し、すぐに華が咲いた昔話。
「岩田が辞める直前のプロジェクトの話です」
剛典と広臣が盛り上がる中
私を気遣ってくれた野田さん。
「社内表彰された時の？」
「ですです」
盛り上がる二人を横目に
私は野田さんとお猪口で乾杯した。
「西嶋さん、最近お会いしませんね？」
隆二君のBARは
あれ以来、何となく足が遠のいていた。
「そういえば、しばらく行ってなかったかも…」
「今度一緒に行きません？」
「いいですね！是非!」
「紗希は…元気っすか？」
隣から聞こえた剛典の声に反応したのは
私だけじゃなかった。
眉がピクッと動くその癖。
…あの頃と変わってないじゃない。
「元気よ？この間会わなかった？」
「あー、紗希、営業の同行だったからな」
剛典の声で聞くその名前より
広臣の声で聞くその名前の方が
ダメージが大きかった。
多分それは、女の勘。
そして
剛典の音域が
少しだけ揺らいだ事にも。
剛典が彼女への想いに決着を付けたのは
きっと……。
あー、駄目だ。
心臓がエグられる感じ。
余計な事になんて、気付くんじゃなった。
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空(プロフ) - kotanonさん» 更新遅くなってすみません^^;ありがとうございます！３も、お付き合い頂ければ嬉しいです＾＾♪ (2020年6月24日 7時) (
レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
kotanon(プロフ) - 空さ〜ん☆更新ありがとうございます！！ これからの展開も楽しみにしてます♪♪ (2020年6月24日 0時) (レス) id: 3c70e90779 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ねーやんさん» お久しぶりです！お手間とらせてすみません^^;移行になります！よかったらまたよろしくお願いします＾＾ (2020年6月23日 10時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ユキさん» 行きましたよ―笑ついでにATMもｗｗ (2020年6月23日 10時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
ねーやん(プロフ) - わ…びっくりしました(笑)お久しぶりです。久々すぎても一度読み返しまーす(笑) (2020年6月21日 22時) (レス) id: 8f158f058f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空
| 作成日時：2020年3月8日 16時
