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「広臣……」
まさか隆二君のBARで広臣に会うなんて。
確実に動揺しているであろう私に向けられる
魔力のある瞳。
やっぱりいい男。
……。
違うから。
何が違うかもはや意味が分からないけど
咄嗟に鎧を手繰り寄せ、身に纏う。
「この間は、ありがとう」
私大丈夫？
「ん。解決した？」
「お陰さまで」
普通に会話で来てる？
「えっ？二人、知り合いなの？」
カウンターを挟んで
妙なトライアングルが出来上がっていた。
……帰ろうかな
「ふっ、座れば？」
……何で読まれるかな。
「うんうん、座ってAさん」
……てか、どこに座るのよ。
「A？」
……隣？一つ開ける？逆に不自然？
「はい、Aさん」
隆二君がおしぼりを出してくれた席は
広臣の隣だった。
「隆二、“アメリカーノ”くれない？
Aも同じのでいい？」
「ええ、何でも」
「……アメリカーノ、ね。了解」
隆二君チョイスの一杯目が楽しみでもあるのに
そんな事を言い出せる空気でもなく
よく解らない表情の隆二君は
広臣を気にしながら揃いのグラスを取り出した。
「はいA。乾杯」
「…お疲れ様」
カウンター越しの隆二君は
今度は私を凝視している。
「隆二、A見過ぎ」
「いや、だってさ、臣。
まさかAさんが臣の元カノだったなんて」
「っ！ゴホッ…えっ？はっ？」
「ははっ、大丈夫？A」
色々待って。
何？
どう言う事？
何で隆二君が知ってるの？
広臣は面白そうに私の背中を摩ってるけど
ホント意味わかんないから。
「A、“アメリカーノ”のカクテル言葉知ってる？」
隆二君でもあるまいし、知ってる訳ないじゃない。
どんなに広臣に説明を求めても
肩を揺らしてクスクス笑うだけ。
「“届かぬ思い”だよ、Aさん」
強面の隆二君が見せるくしゃっとした笑顔は
私の中では最強の癒しなはずなのに
今は
そんな癒しなんて感じてる暇すらなかった。
届かぬ思い。
何よソレ。
「隆二君…広臣に聞いた事、全部忘れて」
「あははっ、今日のAさん、かーわい」
カウンター越しに私を見つめる隆二君。
隣から私を見つめる広臣。
あぁ、ダメだ。
二人とも、この状況を楽しんでいるだけだと
頭では理解しているのに
クラクラする。
目の前のアメリカーノを煽るほか
逃げ道を見つけられなかった。
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空(プロフ) - kotanonさん» 更新遅くなってすみません^^;ありがとうございます！３も、お付き合い頂ければ嬉しいです＾＾♪ (2020年6月24日 7時) (
レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
kotanon(プロフ) - 空さ〜ん☆更新ありがとうございます！！ これからの展開も楽しみにしてます♪♪ (2020年6月24日 0時) (レス) id: 3c70e90779 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ねーやんさん» お久しぶりです！お手間とらせてすみません^^;移行になります！よかったらまたよろしくお願いします＾＾ (2020年6月23日 10時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ユキさん» 行きましたよ―笑ついでにATMもｗｗ (2020年6月23日 10時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
ねーやん(プロフ) - わ…びっくりしました(笑)お久しぶりです。久々すぎても一度読み返しまーす(笑) (2020年6月21日 22時) (レス) id: 8f158f058f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空
| 作成日時：2020年3月8日 16時
