145 After Story side you ページ45
その日の夜。
「おいでA」
ソファーでくつろいでいた隆二が
自分の太腿を叩きながら私を呼んだ。
呼ばれるがまま、
指示されるがまま、
隆二の太腿に跨って座らされて
対面するその視線が熱く私に微笑んでいる。
首の後ろに両手を廻したら
嬉しそうに腰を抱き返されて
どちらからともなく重なった熱に酔いしれていた。
「なんでそんな顔になってんの？」
「…隆二がさせたんでしょ？」
「ははっ、そうだね」
今夜の隆二は
いつもの隆二と少し違った。
サディスティックな甘さと濃さは
多分、嫉妬が原因だろうと想像する事が出来る。
細める黒目から全ての欲望を撒き散らし
執拗なほど私を弄び
既に、脳が痙攣を起こしそうになっていた。
酸素を上手く取り込めなくて
奥歯の震えが止まらなくて
飛びそうになっては引き戻されて
何度もそれを繰り返さるうちに
身体も神経も心も欲も、いいくらい悶えていて
苛立ちを感じながらも
それに比例して愛おしさが増して行く。
“……二秒になったら？”
“お仕置きする”
多分、全部バレてるだろうから。
一秒に留められなかった事も
綺麗だと言われて、悪い気がしなかった事も。
包み隠さない嫉妬を向けられる事に私の心は歓んで
平気で可愛らしい音を立てる。
心臓の位置に明確な痛みを感じたのはその時だった。
唇を離した隆二が
満足そうに
「ちょっと濃かったかな…」
ちょっとどころではない。
まるで執着のアザだ。
「俺にも付けて」
同じ場所に唇を付けて
香りを感じながら肌を吸って
隆二の真似をして跡をなぞった指は掴み取られ
目の前で咥えられた。
色濃く放たれているその艶は
クラクラしてしまう程の艶で
そんな隆二が愛おしくて堪らない。
「ごめんな、いじめて」
謝る必要なんて無い。
約束を守れなかったのは私だ。
それに、嫉妬と独占欲がトリガーになって
今夜の隆二を造形していると言うのであれば
それを悦楽だと捉えている私に
謝る必要なんて一ミリもない。
「隆二、
彼女になって、妻になって、
それでももっと
愛して欲しいと思うようになるなんて
想像もしていなかった。
「だから、なんなんだよマジで」
「ふふ、愛してる？」
「愛してない様に見える?」
「…見えない」
「だろ？」
気付いたら、朝になっていた。
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ユキ(プロフ) - 空さん» 完結お疲れ様でしたまた次回作も楽しみにしてます😉♥️ (2023年1月28日 1時) (
レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
kota(プロフ) - 空さん、また一つ素敵な作品の完結おめでとうございます✨こちらこそ毎回コメントにレスをしてもらって嬉しかったです。臣、隆二、岩田と読むたびに心が傾き三人三様を堪能できました。もう一度はじめから読み返します😌片想い日記anserも楽しんで読んでます。 (2023年1月27日 22時) (レス) @page50 id: b7bba7af23 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - kotaさん» 完結しました！kotaさんの感想を沢山聞けて本気で嬉しかったです！ALL LOVE！お付き合い頂いて本当にありがとうございました！！ (2023年1月27日 8時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ユキさん» 機会が合えばですかね^^；完結しました！お付き合い頂いてありがとうございました！ (2023年1月27日 8時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
kota(プロフ) - ALL LOVE😍まさに皆の愛に包まれてWedding🔔 サプライズ❤ (2023年1月24日 21時) (レス) @page47 id: b7bba7af23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空
| 作成日時：2022年12月5日 15時
