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「その代わり泊っていい?」



どの代わりなのか分らないけど

その後、
他愛もない話をしながら二人でお酒を飲んで

気付いたら隣には
顔の半分まで布団をかぶった広臣が
深い寝息を立てている。



起こさない様に気を払いながらベッドを抜け出し
リビングのカーテンを開け

朝日と共に目に入った広臣のマンション。



どの部屋だろう。



そんな事を思いながらスマホをチェックしていたら
届いていたメールの中に

岩田からの返信があった。



送信した時刻から1時間後に届いていた返信は

どうした?、と、たったそれだけ。




 “大丈夫。俺が居る”
 “何かあったら直ぐ言って”




嘘つき。



「……」



なんて。
私が言えた義理じゃない。


息を付きながらスマホをスリープさせたら
寝室から広臣が顔を覗かせた。



「おはようA」
「おはよ。広臣の部屋、どこ?」
「最上階の角部屋」



背中に掛かった重み。

この状況が何なのか、良く解らない。



「今度はうちに来て」
「…考えとく」



スーツに身を包み直す広臣を

ただぼーっと、傍観する感覚で眺めていた。



「今日は午後からだっけ?」
「うん、13時」
「おっけ。じゃあ、また後でな」





ドアが閉まり、視界から広臣が消え、

家の中が無音になった。





それが本来の私の朝。

いつもの朝。





一人で目覚めて、一人で支度をして、

でも今日は
微かに香水の匂いが残っている気もするけど曖昧で



 “だから、俺が告白するまで、
  Aの頭の中、俺でいっぱいにしといて”



全部夢だったんじゃないか。



そんな風に思いながら家を出た。













出社後、
私を見つけて寄って来たのは亜樹で

小声でそれを教えてくれた。



「臣君に気付いてた子居たよ」
「ん?何に?」
「スペインのチームに所属してた人だって
 盛り上がってた」



亜樹や私にしてみれば
そう言えばそうだったと思う程度の話。


でも、どんな業界にも
コアなファンと言うのは一定数いるもので

その人たちにしてみれば

スペインの三部リーグに所属していた選手が
自分の会社に現れるという事は

確かにテンションが上がるだろうけど、





胸騒ぎがする。





 ― どうやら私には
  元サッカー選手の恋人が居て

 ― そして私は
  その恋人を操る女豹らしい。





どうか、何事も起こりませんように。




妙な視線が向けられていた事に気付きもせず

そう祈っていた。


 

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設定タグ:登坂広臣 , 今市隆二 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - ユキさん» 遅くなってすみません( ;∀;)ミニタオル、良かったですね! (2022年9月1日 18時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ねーやんさん» 遅くなりました^^;移行準備が整いましたので公開しました!お暇なときにまた読んで頂けると嬉しいです! (2022年9月1日 18時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さん» TAKAHIROさんと世界君とテツヤさんとミニタオル無事に買えました😄♥️ (2022年8月2日 7時) (レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
ねーやん(プロフ) - 臣の思う壺😂やっぱ岩田じゃ満たされません笑移行楽しみに待ってます😊 (2022年8月1日 17時) (レス) @page49 id: 5188de096f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ユキさん» お目当ての物GET出来ましたか? (2022年8月1日 10時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年6月25日 21時

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