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038 side H:あの日 ページ38

「登坂さん、どうぞ」

「…ありがとうございます」





 “ご紹介します。こちら、
  今回私の補佐として入ります岩田です”





差し出された入構証。





勝ち誇ったその眼。










あの夜もそうだった。









あの日見た光景と

あの感情は



全て鮮明に刻まれている。










隆二と飲んだ帰り道。



あの日は夜まで気温が高く
外はジメジメしていて
今にも雨が降り出して来そうだった。



「A」



ついに降り出した雨。




再会は突然の偶然で

駆け寄ろうとした俺たちの前に
突然現れた知らない男は


Aを抱き、
Aの額にキスを落し、

ジャケットで覆い隠したAを、

勝ち誇った眼差しで連れ去った。





「Aッ!!!」

「隆二、……やめとけ」




憎悪と激昂に苛まれていたのは隆二も同じだった。




ただ。





「だから何なんだよ臣のその余裕!!!」





感情のままぶつけられたのはそれが二度目。

空気にエッジが掛かったのは秒で
その眉間には深い縦皺が刻まれている。





「Aが選ぶのは結局臣だから?」

「……は?」

「最後は自分の物になるから?」

「……なに言ってんの?」


「だからケジメ(・・・)もつけないで
 Aを抱いてたんじゃねーの?」





強めの衝撃が言葉を詰まらせた。




曖昧な状態でAを抱いていたのは確かに事実。

ただそれは、
余裕が無かったからこその戦績。




「…見ちゃったんだよね。臣の背中の掻き傷」




 “…広臣、先に食べよう?”

 “……無理”




怒りを抑え込みながら俺にごめんと言い、

いつもの自分を取り戻そうと
全力で耐え悶えている隆二のその表情に


重苦しい罪悪感が押し寄せて来た。




 

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設定タグ:登坂広臣 , 今市隆二 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - ユキさん» 遅くなってすみません( ;∀;)ミニタオル、良かったですね! (2022年9月1日 18時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ねーやんさん» 遅くなりました^^;移行準備が整いましたので公開しました!お暇なときにまた読んで頂けると嬉しいです! (2022年9月1日 18時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さん» TAKAHIROさんと世界君とテツヤさんとミニタオル無事に買えました😄♥️ (2022年8月2日 7時) (レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
ねーやん(プロフ) - 臣の思う壺😂やっぱ岩田じゃ満たされません笑移行楽しみに待ってます😊 (2022年8月1日 17時) (レス) @page49 id: 5188de096f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ユキさん» お目当ての物GET出来ましたか? (2022年8月1日 10時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年6月25日 21時

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