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「…だったら、俺とも出来るってこと?」








 


 




 



 














「……出来る」












 

 













心の中で、乾き笑いが起きていた。








「…なんだよそれ」








ソファーに押し倒した俺に

抵抗するどころか
挑発とも思える眼差しを向けたA。



「…いいんだな?」

「…うん」



感情を殺した。



こいつはAじゃない。

俺が知ってるAはこいつじゃない。




なのに俺は

勢いだけの、
痴話喧嘩の延長みたいな状況にも関わらず

誤魔化す事が出来ないほど


女のAに熱くなっていた。




知り得るはずの無かったAとのキスは

どんな状況で有れ

存在すら無い物と思い込ませていた本能的欲を簡単に剥き出しにさせるほど

高貴な蜜だった。







くぐもった声。

零れる吐息。



白い肌は薄桃色に色付き

しっとりと汗ばんでいく。





ただ、

その名前を囁こうとするたびに

Aは俺を塞いだ。



それこそが大人だと言わんばかりに

一度たりとも

その名を呼ばせては貰えなかった。









 “…私たち、もう大人なのよ?”

 “そのくらい、誰だってあるでしょ”

 “…好きとか、関係なくない?”









違うだろ?


だったら何で泣いてんだよ。



俺は関係なくねーよ。


お前だって本当はそうじゃねーの?












「やめんなら今だぞ」

「…いいって言ってるでしょ」











その瞬間、

過去の思い出が走馬灯のように蘇った。







「んっ……」







誕生日もクリスマスも何気ない一日も。


ホームランボールも、
ハブステップも、

花火大会も、卒業旅行も、


泣き虫のAも。





 “野球部の隆二が好きなんじゃない。
  隆二が好きなの”

 “Aだよ、俺の好きな人”


 “……広臣と、別れる約束してるの”


 “だったら俺が、責任取ってやる”





俺にはその名前を呼ばせてくれなかったくせに



Aはたった一度だけ、



果てる直前、



俺の名を叫んだ。










Aが幸せなら。

相手が臣なら。









そう願う自分になんの疑いも無かったけど





でもそれは、


Aの全てを知ったつもりになっていた俺の


幼さ故の願いだったと


この瞬間に気付かされた。







本当はずっと欲しかった。


ずっと。




 

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設定タグ:登坂広臣 , 今市隆二 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - ユキさん» 遅くなってすみません( ;∀;)ミニタオル、良かったですね! (2022年9月1日 18時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ねーやんさん» 遅くなりました^^;移行準備が整いましたので公開しました!お暇なときにまた読んで頂けると嬉しいです! (2022年9月1日 18時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さん» TAKAHIROさんと世界君とテツヤさんとミニタオル無事に買えました😄♥️ (2022年8月2日 7時) (レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
ねーやん(プロフ) - 臣の思う壺😂やっぱ岩田じゃ満たされません笑移行楽しみに待ってます😊 (2022年8月1日 17時) (レス) @page49 id: 5188de096f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ユキさん» お目当ての物GET出来ましたか? (2022年8月1日 10時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年6月25日 21時

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