042 side R：手遅れ ページ42
花火大会の翌日。
「おはよう隆二。
で？花火大会どうだった？」
バイト仲間の楓は私立の女子高に通う二年生で
いつかのバイトの帰り道、
Aと臣に鉢合わせたあの日に俺と一緒に居たのがこの楓だ。
そして楓は、一瞬だったにも関わらず
俺の気持ちを見抜いた。
「なんで違う子誘ったのよ。
そこはAちゃんでしょ？」
「なーにやってんのよ。肩でも抱いて
Aちゃんと帰れば良かったじゃない」
俺の報告を聞く楓は腕を組み、
言う事がいちいち正解で、
腹が立つけど反論も出来ない。
「楓、隆二、上がっていいよ」
一歩外に出れば
辺りは、
真夏の太陽に焼かれたアスファルトの熱気が
むわっと立ち込めていて
そこそこの暑さに鬱陶しさを感じた。
「ぼんやりしてたら持ってかれちゃうよ？」
「……みたいだな」
「え？……あ…」
その状況を目撃するのは三度目だ。
手を繋いで歩く二人の後ろ姿。
もしかしたらこの熱気は、
あの二人は放出されているのかもしれない。
「バカな事言ってないで行って来たら？」
「いーよ。邪魔じゃん」
大袈裟に溜め息をついた楓。
つられてため息を付いたら、
相当な勢いで睨まれた。
その週の土曜日。
今市家と桜木家は
恒例のバーベキューをする事になっていた。
「はい隆二、お皿」
部屋着のTシャツにショートパンツという
ラフな格好のA。
気負わないこの関係性が
今日はやけに面白くない。
Aから紙皿と割りばしを受け取ろうとした時、
ふと、
どこかで嗅いだ事のある匂いがした。
「隆二？」
「ん？あぁ、サンキュー」
思い出そうにも周りは既に肉の匂いが立ち込めていて
俺の回路はあっさりと肉に移った。
ほろ酔いの両親たち。
俺とAは、手持ち花火をしていた。
「ねぇ隆二、なんでブロンドにしたの？」
むしゃくしゃしていたなんて言える訳がない。
「…気分？」
「ふーん。いいじゃん。似合ってるよ」
「おまえも似合ってたぞ」
「え？何が？」
「…浴衣」
「ふふっ、でしょ？」
照れくさそうに笑ったA。
「亜樹の浴衣も可愛かったでしょ？」
「そうだね。ピンクも可愛かったけど、」
“どっちが好み？”
“俺は…わかんねーや”
「俺は、白の方が好きかな」
苦し紛れにそんな事しか言えない自分が
情けなかった。
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ユキ(プロフ) - 空さん» 隆二さん11月にアルバムも出ますね😄♥️ (2022年6月4日 9時) (
レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ユキさん» 販売延期になったみたいですよね；；どんな香か香ってみたいです^^ (2022年6月3日 21時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さん» 明日からライブですね隆二さんの香水もグッズに出ますね😄リリーって百合の花ですよね😉♥️ (2022年6月3日 15時) (レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ユキさん» ですねですね(*^-^*)パケも素敵でしたよね^^ (2022年6月3日 14時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さん» 臣ポメ君の香水ってメンプロでもありましたね😉♥️ (2022年6月2日 22時) (レス) @page43 id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空
| 作成日時：2022年5月27日 18時
