035 side R：デジャブ ページ35
見物場所を探しながらも
後ろの二人が気になっていた。
来場者はどんどん増え
俺たちと臣たちの間には徐々に人が入り込み
距離が開く。
とうとう声が聞こえなくなるほどの距離が空き
何故か、敗北した気分に陥った。
「足、大丈夫？」
「うん、平気」
亜樹ちゃんの足元を確認した後、
さりげなく後ろを振り返ったら
少し離れたその場所で、
Aは、顔を真っ赤にしていた。
そんなAの隣から
随分と穏やかな表情で見下ろしている臣。
「……」
モヤモヤしていた。
この展開を望んでいたはずなのに
心がどうしても腑に落ちない。
「隆二君、あそこ空いてる」
「ん？あ、ほんとだ。臣っ！」
数メートル後ろの臣に声を張り、
指でその方向を指した。
先に人波から抜けたあと、
もう一度後ろの二人を確認した時、
映り込んだその光景はまさにデジャブ。
二人の手が、今日も繋がっている。
あのバイト帰りに目の当たりにした光景と
すっかり同じ光景だった。
しかも、手の離れ方すら自然で、
それが故、
二人にとって手を繋ぐことなんて日常的な事だと
見せつけられた気分だった。
亜樹ちゃんに向かったAは
何かをこそこそと耳打ちし、
二人は楽しそうに笑っていた。
持参したシートの前方にAと亜樹ちゃんが座り、
その後ろに俺たちが座る。
座る並びは、言うまでもない。
「A、髪飾り取れそう」
「え？どこ？」
「待って、直すから」
片足だけサンダルを脱ぎ
片足だけ体育座りをした臣の足の間に
Aが居る。
「ありがとう、広臣」
俺は、何がそんなに悔しいのか。
「亜樹ちゃん、今のうちに下駄脱いどいたら？」
「うん、そうする。ありがとう隆二君」
俺は、何に反発したのか。
色とりどりの花火が夜空に咲き乱れ、
壮大な仕掛け花火が闇夜を埋め尽くした時には
大きな歓声が上がった。
「綺麗だったねー！」
「うん、綺麗だった！」
人もまばらになり、
俺たちもそろそろ帰ろうかと話していた時、
臣と亜樹ちゃんの家が
同じ方面だという事を知った。
そうなると、
必然的に臣が亜樹ちゃんを送る事になり、
俺がAと帰るという流れになりそうな中、
難しい顔をしているA。
その手にあった紫の水ヨーヨーが目に入り、
ハッと気づいた。
そうだよ。
Aは臣に送って貰いたいはずだ。
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ユキ(プロフ) - 空さん» 隆二さん11月にアルバムも出ますね😄♥️ (2022年6月4日 9時) (
レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ユキさん» 販売延期になったみたいですよね；；どんな香か香ってみたいです^^ (2022年6月3日 21時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さん» 明日からライブですね隆二さんの香水もグッズに出ますね😄リリーって百合の花ですよね😉♥️ (2022年6月3日 15時) (レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ユキさん» ですねですね(*^-^*)パケも素敵でしたよね^^ (2022年6月3日 14時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さん» 臣ポメ君の香水ってメンプロでもありましたね😉♥️ (2022年6月2日 22時) (レス) @page43 id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空
| 作成日時：2022年5月27日 18時
