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手を引かれながらも
私の意識は
全て後方にあった。
背中の方向が、気になって仕方がない。
かと言って、振り返る勇気なんて持てず
到着したカラオケ店。
入室してすぐ
デンモクを手にした広臣が私の隣に座った。
「今なら誰も居ないし、誰も見てない。
オプションで抱きしめるってのもあるけど、
どーする？」
そう言って、悪戯に笑う。
彼がカラオケと言った時点で
何となく気付いていた。
歌いたかった訳ではない事も
歌わせようとしていたのではないという事も。
「…広臣が居るじゃん」
「そこはオプション対応しないとだから
我慢して？」
音が流れたと同時に
頼んでもいないオプションは発動され、
ついに、零れてしまった。
バレた。
誰にも話した事が無いのに。
ずっと閉じ込めていたのに。
逃げたい。
そう思ったのも事実だけど、
私の身体は
しっかりとホールドされていて
それに、そもそも
広臣を振り払う気力さえ残っていない。
なんて、
本当は嘘。
身動きが取れないほどの強さではなかった。
私が跳ねのければ、
私がやめてと言えば、
無理強いなんて絶対しないと確信出来るくらい
優しさで溢れた心地だった。
本当は、
一人になりたくなかっただけ。
一人で泣きたくなかっただけ。
私を泣かせる為だけに
カラオケに連れて来てくれた広臣の温情に
甘んじているだけだった。
私はずるい。
それでも広臣は
何も言わずに
抱き寄せた肩をポンポンとしてくれている。
それなりの音量の中
それでも必死に声を殺し
そのポンポンが
流れるビートと揃っている事に気付いたのは
泣き疲れた頃。
「……揃ってる」
「好きなんだよねー、この曲」
ふわりと身体が解放されたと同時に
感じていた広臣の香りが遠のいた。
「鼻、真っ赤」
そう言って優しく微笑んだ広臣が
核心を突く。
「いつから好きだったの？」
「…分らない。でも、自覚したのは中二の時」
固有名詞さえないものの
好きだという事実を
誰かに話すのは初めてだった。
「そっか。辛かったでしょ」
その声はもっと優しくて
また、泣きそうになった。
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ユキ(プロフ) - 空さん» 隆二さん11月にアルバムも出ますね😄♥️ (2022年6月4日 9時) (
レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ユキさん» 販売延期になったみたいですよね；；どんな香か香ってみたいです^^ (2022年6月3日 21時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さん» 明日からライブですね隆二さんの香水もグッズに出ますね😄リリーって百合の花ですよね😉♥️ (2022年6月3日 15時) (レス) id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ユキさん» ですねですね(*^-^*)パケも素敵でしたよね^^ (2022年6月3日 14時) (レス) id: 3e00d8d8fe (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さん» 臣ポメ君の香水ってメンプロでもありましたね😉♥️ (2022年6月2日 22時) (レス) @page43 id: e86d7cf610 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空
| 作成日時：2022年5月27日 18時
