検索窓
今日:37 hit、昨日:30 hit、合計:852,389 hit

049 ページ49

部屋に居ても
思考はネガティブになるばかりで
気分転換に出かける事にした。




涼太に貰ったコフレで何とか気分を上げ
靴を選びにシューズラックを開ける。



一番最初に目に付いたのが

あの時の、
広臣と出逢ったあの夜の、

私を痛めたあのパンプス。





いい思い出を作れなかったそのパンプスを
あれから意識的に避けていた。



本当は早く自分の足に馴染ませたいのに
棚の一番端にしまい込んで
見ないふりをしていた。



「…一緒に、行く?」



でも今日は

何故かそのパンプスが凛々しく見えて、

絆創膏と一緒に出掛けることにした。






気の向くまま街を歩き

気の向くままお茶をする。



温かいアールグレイで暖を取り

忙しなく行きかう人の流れをボーっと眺めていたら

その先にあったフラワーショップに目が止まった。







“観葉植物も欲しいな”






そう言っていた広臣が脳裏に浮かび、

吸い寄せられるようにそちらに向かった。







「いらっしゃいませ」



店内に足を踏み入れれば生花の濃密な香りが広がり

ショーケースに並んだ花たちは私を魅了した。



「何かお探しですか?」
「あの、観葉植物を…」


反対側の観葉植物が並ぶエリアで

悩まず決めた“モンステラ”の鉢植え。





前に、クライアントから聞いた事があった。


その葉の切れこみから光が差し込む様子から
希望の光を導くと言われているモンステラ。




まるでそれはさっきの広臣。




そのモンステラを見つけた瞬間

広臣を照らしたあの日差しがリンクして
これ以外ないと思った。



花言葉は “嬉しい便り”、“壮大な計画”、


そして…“深い関係”。









背丈が1メートル程あるその鉢植え。

配達も出来ますよ?と言われたけど、
どうしても持ち帰りたくて抱えながら店を出た。

さすがに電車に乗るのは気後れし、タクシーを拾った。









広臣の部屋の前に置いたモンステラ。








休日出勤から帰って来た時


これを置いた犯人がすぐに分かる事を願い


靴ズレ用に忍ばせていた絆創膏を鉢に貼った。








050 side H→←048



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (364 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1677人がお気に入り
設定タグ:三代目 , 登坂広臣 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン

(プロフ) - ユキさん» ありがとうございます^^ライブは、このお話の030での登坂さん風に“ご想像で”です(#^.^#) (2020年1月27日 16時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さんのストーリー大好きです三代目perfectyearライブは観に行く予定はありますか?私は京セラ観に行きたいけど倍率凄く高いですね(´;ω;`) (2020年1月27日 12時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ユキさん» 楽しんで頂ければ幸いです^^ (2020年1月26日 19時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 三代目メンバーのストーリー大好きです(*ゝω・*) (2020年1月26日 17時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - shireyさん» ありがとうございます(^^♪ (2020年1月26日 13時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年1月18日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。